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プレゼンテーションの後に各論を語り合うときのリスク

久しぶりに、英語のコミュニケーション講座に戻りましょう。

今まで、中東各地を仕事でまわり、やっとウィーンに戻って、帰国前の整理をいろいろとしているところです。
出張中は、現地で様々なプレゼンテーションを行いました。多様な文化背景を持つ人に会えばあうほど、プレゼンテーシンでいかに自らの強調したい結論をはっきりと明快に話し、しっかりとした理由をもって補強することが大切かを考えさせられます。ぜひ、いままでのブログをもう一度読み返してみてください。

さて、プレゼンテーションの大筋がうまくいったとき、準備しておかなければならないことは、各論を語り合うときのリスクについてです。

英語の格言に、

Devil is in the details. (各論の中に悪魔が潜む)

という言葉があることを知っておきましょう。
これは、プレゼンテーションはうまくいったが、各論にはいったときに様々な障害が立ちはだかって、計画が挫折することを意味しています。

この問題を解決するために、プレゼンテーションの最後に、障害となりうる問題点をピックアップし、それを解決するためのアクションプランを練ってゆくことをおすすめします。リーダーシップをとってゆく上で、こうした行為は重要で、関係者全体のモチベーションを高めてゆきます。

Devil となりうるところを、barrier (障害) として、予想される barrier をリストアップします。このリストアップすること自体は、出席者との共同作業を提案しても構いません。

次に、その barrier に対して solution (解決策) と support (サポート) を列記します。ここでのサポートとは、それを解決してゆくために必要なものは何か、人材なのか資金なのか、法的なバックアップなのかといったことをまとめてゆきます。参加者を巻き込んで、プレゼンテーションの最後にこうした論議の場を持つのです。

そして、最後に resources and responsibility について話し合います。
これは誰が、あるいはどの部署が責任をもって solution や support にかかわってゆくかという項目です。

Barrier→Solution→Support→Resources and Responsibility

とう順序で、ホワイトボードなどに実際にこの項目名を書き出して戦略を決定してゆくのです。
ただ、漠然とアクションプランといっても、それは総論に過ぎません。
曖昧模糊とした提案ではなく、このような具体的な行動計画があってこそ、プレゼンテーションはより意味を持ってくるのです。

同時に、こうした議論の中で、常に Opportunity を強調し、プロジェクトの解決と始動に向けて聞き手の Participation (討議への参加) を促してゆくことが、話し手がとらなければならないリーダーシップといえるのです。

では、次回は、さらに会議などでの具体的なリーダーシップの取りかたについて解説します。

See you!!

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