タグ別アーカイブ: アメリカ大統領選挙

世界市民の融和を祈って
海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

アメリカ大統領選挙が残した課題とは

【海外ニュース】

Hillary Clinton appears to gain late momentum on surge of Latino voters.
(New York Timesより)

ヒラリー・クリントンはこの終盤でイスパニック系の指示にのって乗り切ろうしているのか

【ニュース解説】

これは、激戦が予想される大統領選挙で鍵となる大票田、フロリダ州でのヒラリー・クリントンの最後のキャンペーンの模様を伝えたニューヨーク・タイムズのヘッドラインです。
彼女は、ドナルド・トランプ候補が当初、毒舌をもって批判していたメキシコ系移民に代表される、中南米からのイスパニック系移民の支持を固めようと必死です。

反知性主義という言葉を最近よく耳にします。
特に、今回のアメリカ大統領選挙で議論された移民にどう対応するかという政策論争の中で、ドナルド・トランプ陣営を批判するときに、この表現が使われています。
60年前に時計の針を戻しましょう。
当時、アメリカでは、黒人 (アフリカ系アメリカ人) への差別に対して、多くの人々が立ち上がろうとしていました。それが公民権運動という大きな流れとなって、アメリカ社会を変化させていったわけです。

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海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

大統領選挙の舌戦の向こうに見えるアメリカの「政治家」の危機感とは

【海外ニュース】

After 30 years in the Senate, during which he transformed himself from war hero into political icon, John McCain now finds himself in more jeopardy than at any time during his political career. And for much of that, he can blame Donald Trump.
(ワシントンポストより)

30年に及ぶ上院議員として、(ベトナム) 戦争の英雄から政界を代表する人物となっていったジョン・マケイン。彼は今ドナルド・トランプのために、政治家としてのキャリアを通した最大の危機に直面している。

【ニュース解説】

今回の大統領選挙は、候補同士の個人攻撃の連鎖が続く中で、有権者の一部からは政策論争はどこにいったのだという批判が広まっています。
実際、ドナルド・トランプは、女性への過去のハラスメントや暴言が暴かれ、「トランプは女性の敵」とばかりに、民主党サイドは攻撃を強めています。CNN などのメディアには過去に言いよられたり、「おさわり」をされたりした女性からの証言が報道され、大統領選挙というよりは、ドナルド・トランプの性癖の暴露大会となっています。
一方のヒラリー・クリントンはというと、一度火消しに成功したかに見えた公的なやりとりを私的なメールで行っていたという失態が、組織的なものだったとウイキリークスから暴露されました。それをトランプ陣営は絶好の機会として、脇の甘い候補の犯罪的な行為としてヒラリー・クリントンを執拗に攻撃しています。
そもそも、大統領選挙の攻防で最も必要な政策論争はどこにいったのかと、多くの有権者が思っているのです。

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山久瀬洋二「アメリカの未来とは」
海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

大統領選挙の背景にある「今」という時代とは

【海外ニュース】

In Second Debate, Donald Trump and Hillary Clinton Spar in Bitter, Personal Terms.
(New York Times より)

2度目の討論会では、ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンは、苦々しい個人攻撃の応酬を

【ニュース解説】

大統領選挙も終盤にさしかかっています。
最近、ドナルド・トランプ氏の女性に対する過去の様々な発言などが暴露され、共和党の内部にまで大きな波紋を投げかけていることは、ニュースなどでもよく報道されています。そうした中で、2度目のデベート (討論会) が行なわれました。それは、お互いの個人攻撃の応酬という苦々しいものだったと、マスコミは報じています。

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「人々の選択」山久瀬洋二・画
海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

分断されるアメリカ社会の未来を問う選挙とは

【海外ニュース】

This is not a choice — this is not the usual choice between parties and policies, and left and right.  This is more fundamental.  This a fundamental choice about who we are as a people.  This is a choice about the very meaning of America.

(オバマ大統領の 9月13日のフィラデルフィアでの演説より)

これは通常の政党とその政策を選ぶ選挙ではありません。右か左かという方向を選ぶ選挙でもありません。もっと根本的な、人とはどうあるべきかという選択、そしてアメリカという社会の意味そのものを選択する選挙なのです。

【ニュース解説】

アメリカ大統領選挙が迫ってきています。
そして、ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプとの支持率の差が縮まり接戦が予想されます。
アメリカの大統領選挙は、一般の有権者が選挙人を選び、選挙人が最終的に投票し大統領が決まります。とはいえ、通常選挙人が選ばれた段階で、その選挙人の政治的立場から、共和党の大統領になるか、民主党の候補が勝つかはほぼ確定します。しかし、今回は共和党寄りの選挙人もまだどちらに投票するか迷っているという異常事態が続いています。

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山久瀬洋二「バッシングの目にさらされて」
海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

共和党の離反に苦しむトランプ陣営。その背景は?

【海外ニュース】

Billionaires back Clinton, Bash Trump. Kasich said “I can’t be enthusiastic about Trump”
(CNNより)

経済界の富豪がクリントン支持へ、トランプ批判へ。ケーシックもトランプには情熱がわかないと

【ニュース解説】

今、アメリカではトランプへの反撃が総がかりで行われています。
興味深いのは、共和党が分裂していることです。
ドナルド・トランプが共和党の正式な候補となって以来、党内での摩擦が表面化し、それに加えて何人もの経済界の重鎮が反トランプキャンペーンを展開しているのです。これには、トランプも苦しめられています。

なぜこうした現象が起きているかここで分析してみましょう。
アメリカでは長年民主党と共和党の2大政党が議会を2分し、歴代大統領を送り出してきました。この二つの政党の違いは、大きな政府か小さな政府かという政策論争でした。もともと労働組合なども有力な支持母体であった民主党は、どちらかといえば、連邦政府が国家の運営にもっと責任を持ち、格差問題などに取り組むべきだという基本姿勢を維持してきました。

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