タグ別アーカイブ: 公民権

その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(13): アメリカの市場に関して、アメリカ人のものの考え方に触れるとき、Americans are — と書くのは問題ない?

アメリカの市場に関して、アメリカ人のものの考え方に触れるとき、Americans are —– という風に書けば、文法的には問題ないし、違和感は感じないのですが。

大切なことは、常にステレオタイプを誘発するような表現は避けた方がいいということです。
世界は多様性 Diversity を尊重し、個々の個性や文化に対して敬意を払うことが常識となりつつあります。
特にアメリカでは、60年代の公民権運動によって、人種や国籍などに基づいた人への差別が厳しく戒められるようになりました。そうした中、人々は特定の人種や国籍に属する人を一つのイメージで断定することに対して、極めて繊細になっています。

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海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

スポーツ選手の人種的発言によるトラブル

【海外ニュース】

Chelsea captain John Terry has been cleared of racially abusing QPR defender Anton Ferdinand – a complicated case that simply comes down to nobody being sure what happened.(BBC)

チェルシーのキャプテン、ジョン・テリーがクイーンズ・パーク・レインジャーズのデフェンダー、アントン・フェルジナンドを人種的発言で侮辱したとされる一件は、一体実際に何が起きたのかはっきりしない混迷を極めた事件として結局有罪とされることなく終了した。

【ニュース解説】

今、オリンピックを前にしたロンドンで話題となっている事件が一段落しました。
それは、名門サッカーチーム、チェルシーのキャプテンをつとめるジョン・テリー John Terry が、クイーンズ・パーク・レインジャーズ Queens Park Rangers に所属する黒人系の選手アントン・フェルジナンドに対して、去年10月23日の試合で人種的な暴言をはいたということで、イギリスサッカー協会からチャンピオンの地位を剥奪された事件です。
その後、警察が事情聴取を行い、ジョン・テリーはその発言をしたという容疑で訴追されました。
しかし、このケース。どこにも確実な証拠はありません。被害者のアントン・フェルジナンドですら、ジョン・テリーが何を言ったか定かでないという始末。証拠として提出されたのは、試合のビデオから読唇術 lip reading によって読み取られた言葉だけだったのです。
結果は、被告人は証拠不十分により無罪。
口の動きから専門家が読み取ったとされるのは “fucking black cunt”。「黒人のゲス野郎」という意味の、確かに下品な表現です。
実際、警察がテリーに事情聴取をはじめ、ビデオが広く放映されると、その口の動きから本当は何を言ったのかと、多くの憶測が全英に広がりました。

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海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

ロドニー・キングの死がもたらす一つの感慨

【海外ニュース】

Rodney King’s death: The end of an era.
He was one of four iconic figures in the violent chapter that changed Los Angeles. He may have done the least, yet he symbolized the most.(LA Times より)

ロドニー・キングの死。それは一つの時代の終わりである。
彼はロサンゼルスを変えたあの暴動を思い出させる4人の象徴的人物の一人。その中で最も少ない役割を担ったかもしれない。しかし、彼こそがあの事件のシンボルとして知られた人物であった

【ニュース解説】

1992年4月29日、黒人、すなわち African American アフリカン・アメリカンの被害者 Rodney King ロドニー・キングを集団で暴行した警察官への無罪評決が陪審員によって下されました。その結果、黒人を差別した不当な裁判だと怒りをあらわにした人々が暴徒と化し、全米を震撼させた LA Riot ロサンゼルス暴動がはじまったのです。私はあの頃、ニューヨークに住んでいました。暴動が全米に拡大するのではという懸念から、ニューヨークも異常な緊張に包まれていたことを覚えています。あれから20年。被害者であったロドニー・キングが、今月17日に自宅のプールで溺死したというニュースに接したとき、当時の様々な記憶がよみがえってきました。

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海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

同性結婚とアメリカ大統領選挙

【海外ニュース】

“Johnny Weir, 27, married Georgetown Law graduate, Victor Voronov, 28, in an early morning civil ceremony at the New York City Courthouse on Friday, Dec. 30, 2011,” said Weir’s rep. (People Magazine より)

ジョニー・ウェア (27歳) が、ビクター・ボロノフ (28歳) というジョージタウン大学出身の弁護士と、ニューヨーク市の市庁に昨年12月30日に婚姻届をだしたと、ウェアの代理人が発表した。

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「MAN」についての考察

アメリカの独立宣言に、All men are created equal (全ての人は平等である) という一文があります。

この言葉は、その後のアメリカの全ての法律や、道徳律の中心となる考え方として、アメリカだけではなく、世界中に影響を与えてきた一文です。

でも、ここに記されている「men」とは、独立宣言が書かれた18世紀後半の常識によるものでした。つまり、「成年男子で資産をもつヨーロッパ系の白人」が「men」であり、もちろん黒人奴隷は平等の対象外でした。

その後、200年以上かけて、「men」についての解釈がかわり、今では「平等」は全ての人に対して与えられた権利となったわけです。

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