タグ別アーカイブ: 異文化摩擦

「世界の心の交差点で」〜コミュニケーションと誤解の背景〜

韓国でのビジネスコミュニケーションの一つの課題: ステレオタイプのバイアスが、誤解を増幅

ソウルのヒルトンホテルのロビーで、ある出版エージェントと打ち合わせをしたときのこと。
彼女は私の長年の知り合い。私は残念ながら韓国語は喋れない。しかし、彼女は日本語が堪能。そして、日本のことをどんどん質問してくる。

「最近円安に是正して日本経済を立て直そうってしてるけど、本当に日本は大丈夫なの」

「わからないよ。消費や雇用、賃金のアップがついていかないと、国の借金だけが残るからね」

「でも、なんかはっきりしないわね。日本の方針って」

「そう?どうして?」

実は、ここ数年彼女の中に日本への不信感がたまっていることを、私はなんとなく意識していた。

続きを読む

「世界の心の交差点で」〜コミュニケーションと誤解の背景〜

「なぜ日本人はグローバルな時代に適応できないのか」と批判されて

一人のアメリカ人が私のところにやってきて、
なぜ、日本人はこのグローバルな時代に適応できないんだろうと、ぼやいたことがありました。

え、グローバル? それって何?

そこで、私はとぼけてたずねました。

だって、今ビジネスの世界は正に様々な人が世界中から集まって、一緒に戦略を打ち立てて、業績をあげなければならないのに、日本人はどうしても自分の殻に閉じこもって、皆と一緒にプランを共有しようとしないよね。英語ができないから?それとも、日本の組織が「コンサーバティブ」で、グローバルな世の中に対応できないから?

え、英語が下手で、組織も対応できていないの?

私は再びとぼけて質問しました。

続きを読む

「世界の心の交差点で」~コミュニケーションと誤解の背景~

「世界の心の交差点で 〜コミュニケーションと誤解の背景〜」目次

異文化ビジネスコンサルタント・山久瀬洋二のコーチング現場より、実際にあった様々な会話例をもとに異文化摩擦について考えるシリーズです。

  1. 「なぜ日本人はグローバルな時代に適応できないのか」と批判されて
  2. 韓国でのビジネスコミュニケーションの一つの課題: ステレオタイプのバイアスが、誤解を増幅
  3. 日本人の「謝る癖」に一言
  4. “Trust me!”という言葉の影響
  5. アメリカ人の上司になれず、苦しんだ物語
  6. 価値は様々、評価も様々。世界でおこる逆転現象
  7. 二つの文化の狭間にはいってしまった人の叫びとは
  8. 「遠慮」が狭める国際交流
  9. 多彩な文化が交差するグローバルなビジネス環境
  10. 性風俗への表現、それは日本人が誤解をまねく最も危険な領域
  11. Universal と Situational、文化による柔軟性への判断基準には要注意
  12. 経験を伝えると殺気がみなぎる!? 海外体験者の孤独な戦い
  13. あれ、どうなったのとせつかれても
  14. 日本企業の「グローバルな人材育成」、その理想と現実
  15. 一つを求める文化と、多様な答えを認める文化
  16. 異文化体験、それは Do it yourself の試練の連続
  17. 歴史と異文化、繊細さと鈍感さの狭間とは
  18. 西海岸からみた歴史認識
  19. ステレオタイプに陥り、判断を誤らないために
  20. 「アイデンティティ」は時には膨張する?
  21. 世界に進出する日本企業に必要な、人への発想の転換
  22. 「型」に代表される文化の長短
  23. 本田圭佑のミラノでのインタビューが語るもの
  24. わかった振りをせざるを得ない日本人?
  25. 日本人の苦笑いとは。塩村議員の怒りを誤解なく世界に伝えるために
  26. 謝る文化、そうでない文化
  27. 日韓関係などにみる:各論の応酬が、負のスパイラルを加速させる
  28. ファーガソンの暴動から語れること
  29. 「おもてなし」? 異文化の罠を見詰めよう
  30. 過去を見詰めたい日本人 V.S. 前に進みたい欧米人
  31. 日本人のあいまいさ V.S. アメリカ人の直截さ
  32. ジェネレーション・ギャップ V.S. 変わらない価値
  33. 永遠の異文化摩擦「マイクロ過ぎる日本人 v.s. マクロすぎるアメリカ人」
  34. Ugly American, Ugly Japanese そして今…
  35. 世界の教育現場での英語教育を俯瞰して
  36. 日本人の文化や風習を海外の人に伝えるには色んな苦労が
  37. 欧米型経営と日本型経営。組織運営の長短とは
  38. リオの五輪にみえた日本のお詫び文化を考える
  39. アメリカで、話題についていけず、会話から取り残されたらどうしよう!?
  40. アメリカの中の「異文化」の歪みが顕在化した大統領選挙とは
  41. 日本の外交アプローチの稚拙さを知らされた慰安婦像設置問題
  42. 著名人のセクハラ疑惑に揺れるアメリカでの男の本音は
  43. アメリカの移民社会を象徴する「テヘランジェルス」
  44. 曖昧な笑みの向こうにみえる異文化のプロトコール
  45. プロテスタントとカトリックの本音と建前
  46. 中間選挙を前に分断されるアメリカ社会
  47. ドゥテルテ政権とアメリカの世論のギャップが語ること
  48. 海外で誤解をうみだす言語の奥に潜む異文化の意識
  49. 異文化対立への模索にゆれるアメリカ社会
  50. 文化に寄り添った言語がもたらす誤解とは

山久瀬洋二の活動とサービス・お問い合わせ

海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

2012年の終わりに。異文化のメカニズムを考えよう

Intercultural communication という言葉があります。
文字通り、それは異文化コミュニケーションを意味する英語です。 Intercultural の inter は、お互いの「間」や「中」を表す接頭語です。

似た言葉に、cross-cultural という単語があります。これも「異文化の」という意味ですが、この場合は、cross すなわち「交差する」という意味から「異文化の」という訳につながります。

ニュースを我々が読むときに、この「異文化」という概念を常に頭にいれておきたいということを年の終わりにお伝えしたく、今回はヘッドラインなしに解説をしてみます。

異文化の交流はよく2つの氷山で例えられます。
氷山は海の上に浮かんでいるところだけ目視できます。しかし、海面下には氷山の大部分があり、海上に出ている部分を支えています。
その隠れた部分こそが、文化であり、人を動機づける歴史や価値観、宗教観だというのが異文化の氷山のモデルなのです。
この氷山のことを英語では cultural iceberg といいます。

続きを読む

その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング (シリーズ半ばの一休み、そしてぼやき)

このところのニュースをみていると、日本人のコミュニケーションのやり方の中に、海外では絶対にうまくいかないだろうなという致命的なミスが見て隠れする。
「ああ、またやってるよ。やれやれ」と思うのだが、当の本人はちゃんと英語を使っていると思い込んでいるから始末に悪い。特に高学歴でプライド高き人々に、この問題を本気で理解してもらいたい。
英語がどんなに上手くても、実はコミュニケーションの方法を誤れば、相手はそのメッセージを英語が上手い分だけ誤解して受け取ってしまう。
逆に英語に多少課題はあっても、相手の思考方法や文化背景にマッチしたコミュニケーションを行えば、その方がはるかに相手との交渉も相手へのスピーチもうまくいく。

続きを読む