その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(4): 日本の特異な事情を説明するときに Japanese market is unique. というのは適切でしょうか?


日本の特異な事情を説明するときに Japanese market is unique. というのは適切でしょうか?

まず考えてみてください。日本だけがどうしてユニークでなければいけないのでしょうか。この説明を聞いた人のほとんどは考えます。世界の全ての地域や国はそれぞれお互いに異なり、ユニークなのだと。

日本は昔から、自らの国が島国で、かつ単一民族であるが故に他と異なるのだという論旨が好きで、日本の事情を説明するときの根拠としてよくこうした表現を使いたがります。
こうした理由を説明するために、ビジネス会話の中でよく Japan is unique. とか、Japan is just different. といった説明がなされるようです。さらには、日本人の繊細なスペックに対するこだわりを説明するために、Japan is quite detail oriented. などという表現もよく耳にします。

しかし、日本の市場の状況を説明する上で、この表現は何ら説得力がないばかりか、相手の提案やアイディアを受け入れないための消極的な口実を述べているのではと思われかねません。

自らの市場の特殊性を説明するには、例えば消費者の趣向、競争相手の状況、経済状況など、具体的で客観的に説明できる材料をそろえて、ロジックをもって解説をする必要があります。Japanese market is unique. というような漠然とした総論だけを口頭で伝えることは、そうした意味からも避けたいものです。

ロジックの作り方として、相手からの提案の中で日本のマーケットで勝負するときに足りない要素や必要とされるパーツが何かを考えます。
細かいことにこだわる日本人消費者の趣向も、ただ detail oriented というのではなく、具体的にどのようなアレンジが必要なのかを、他社の人気商品などを提示しながらできるだけ客観的に説明をしてゆきましょう。
そして、その要素やパーツをどのようにして手にいれてゆくかを相手と相談してゆきます。その上で相手の提案があまりにも日本の実情と離れていて、それを克服してゆくための予算などが見合わない場合は、こうした説明をした上ではっきりとNoといって謝絶すればいいのです。

This time, we cannot buy your idea. Here is the reason.

という風に話を進め、そのあと例えば箇条書きなどで、相手の提案を受け入れられない理由を列記します。

ビジネスの会話のみならず、日本について説明するときに、We have a beautiful four seasons. などといって日本の自慢をする人がいますが、これも奇妙です。なんといっても四季の変化がある温帯地域に位置する国は数知れずありからですから。
こうした場合でも、多少面倒でも常に具体例や実際のイベントなどの事例を解説し、同時に相手の国について質問をしながらお互いの理解を深めてゆくという手法などによって、より共有できるものを確認するといったアプローチが求められます。その上で日本ならでは事情を理解してもらう方が効果的なのです。

それではまた。

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