その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(11): 日本のことを説明するとき、We Japanese という表現を使っていますが大丈夫でしょうか?


日本のことを説明するとき、We Japanese という表現を使っていますが大丈夫でしょうか。

この表現、日本人は好きですね。あちこちの会話や文章で We Japanese という言葉から日本人の行動や文化を説明している現場に遭遇します。
しかし、アメリカ人が自らのことを We Americans と言っていることを聞いたことはありません。そもそもどこからこの表現が広がったのでしょうか。

この表現、文法的には問題ありません。
しかし、こう言ってしまうと、あたかも自分が日本人であるということを、ことさら強調し、聞き手と自分とは違う人間だといわんばかりの印象を与えます。
ちょうど、背景に日の丸があって、そこに無数の日本人が立っていて、その人々の先頭にあなたが立ち、海外の人に「我々日本人はね」と説諭しているように思ってみてください。変ですし、相手からみれば疎外感すら感じそうですね。

日本人が日本のことを紹介するときは、敢えて客観的なスタンスに立ったほうが、説得力があります。
最悪なのは、We Japanese never do this. というように、自分だけを高いところに上げて喋るような表現です。謙遜を常とする日本人が、ときどきこうした表現を使ってしまうのは、英語という言語が母国語と違い日本人の心に直結した言語ではないために、ついつい唐突な物のいい方をしてしまうせいかもしれません。

例えば、敢えて They という表現を使い、In Japan, they tend to —-(日本では彼らは —- をする傾向にあります)とか、全ての日本人がというのではなく、Many Japanese like the idea of —- (多くの日本人は — といった考え方を好みます) という表現で、日本について語るのも一案です。解説者であり話者であるあなたは、常に I という一人称を使うべきで、We というグループ意識も捨てた方が効果的です。

I think many Japanese like to visit Kyoto in autumn.
(私は多くの日本人が秋に京都を訪ねようとしていると思います)

というふうに。

これはビジネスの世界でも全く同様。シリーズの4回目にも解説しましたが、日本だけを特殊な位置において、それを強調したり、自らをその中において解説したりするのではなく、あくまでも世界の様々なビジネス文化の一つという風に日本を位置づけて、公平に解説するテクニックを磨く必要があるのです。

その時に、Like England, Japan is island country. という風に、他の国との共通点をもって解説を行うのもいいかもしれません。
このように様々な方法をもって、相手を仲間に引き入れて日本を理解してもらうよう、努めたいものです。

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