タグ別アーカイブ: 日本型組織の弱点

「世界の心の交差点で」〜コミュニケーションと誤解の背景〜

日本企業の「グローバルな人材育成」、その理想と現実

「私は高校のときからアメリカに留学し、大学卒業後に日本に戻ってきました。向こうでの経験を活かして、日本の企業で役立てたかったのです」

ある人の紹介でその人からの相談を受けたのは、今年の初夏の頃でした。

「でも、日本で就職したのに、すぐにその会社を辞めたんですね」

「ええ8ヶ月後にね。がっかりでした。就職しても英語の便利屋さんのように使われただけで、まったく大学で培ってきた技術とは無関係の仕事をさせられました。就職後の研修も集団生活を強いられて耐えられなかった。しかも、そのあと配属されたところの上司の指導方法にも納得がいかなくて」

彼女のようなケースは実は意外と多いのです。
これは、外国に留学した人だけでなく、Global に活躍する人材を育成しようとしている日本の大学の卒業生、そしてもちろん海外から日本企業に就職した人にもあてはまる深刻な問題なのです。

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海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

日本企業の不調は製品ではなく構造の問題

【海外ニュース】

Young and Global Need Not Apply in Japan
(New York Timesより)

若くグローバルな人材は日本では不要

【ニュース解説】

ニューヨークタイムズに、日本企業にとって、そして日本人にとって耳の痛い記事が掲載されていました。日本企業が海外で教育を受けた人材を求めていない実情が、克明に解説されていたのです。大企業の多くが、海外で大学を卒業した優秀な学生に対して門戸を閉ざし、外国人の優秀な若者にも狭き門となっており、それがひいては企業の国際的な競争力を低下させていると、同紙が批判しているのです。

日本企業が海外で教育を受けた人材をとらない理由にはいくつかあるようです。まずあげられるのが、就活制度であると同紙は解説します。
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問われる日本の世界に向けた危機管理・その3

未来志向で解決を

There’s always tomorrow.

この言葉は、アメリカ人が試合に負けたりしたときなどに、子供を励ます代表的なフレーズです。

事件がおきたとき、タイムマシンにのって、その事件を防ぎに行く事は不可能です。ですから、大切なことは、今後そうした問題がおきないように、解決方法を示し、そのための具体的なアクションプランを提案することです。
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問われる日本の世界に向けた危機管理・その2

原発問題、完璧すぎる日本人が導いた誤解と災難

前回、成田空港でおきたこと、そしてその後の原発事件について簡単に触れました。

さて、それではなぜ、こうした不手際がおきるのでしょう。それは、日本のビジネス文化を外からみるとよくわかります。実は、日本人は不手際を極端に恐れるビジネス文化をもっているようです。

例えば、前回お知らせしたように、成田空港で地震がおきたとき、英語のアナウンスができなかったとして、もし私の申し出を受け入れて、私が何か英語でアナウンスをしたとしましょう。すると私のその行為に対して一体誰が責任をとるのかということが、まず関係者の頭にくるため、外部の人のボランティア精神を安易に受け入れられないのです。
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問われる日本の世界に向けた危機管理・その1

あの日、成田空港でおきたこと

二人の外国の人が私に、日本で今回のような地震がおきたら、どこにも頼れないから、自分で判断して動くしかないねと話していました。

これだけ情報があふれているようで、実は外国の人とどう情報を共有するかというシステムに意識がいっていないのが日本の現状。英語でのアナウンスはあるようで意外と少ないのです。

あの3月11日のこと、私は成田空港でサンフランシスコに向け、チェックインをすませていました。そこに地震が発生。地震に慣れていない外国の人がパニックになる場面もありました。

でも、問題は、その直後から深刻に。というのも、地震発生からおおよそ数時間、空港には日本語のアナウンスしかながれなかったのです。余震があって、人が出口に殺到したり、寒い中屋外に退避命令がでたときも、誘導や情報提供は日本語のみ。
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