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海外の人と仕事を進めるノウハウについて

“Intercultural communication is used to describe the wide range of communication processes and problems that naturally appear within an organization or social context made up of individuals from different religious, social, ethnic, and educational backgrounds.”

(異文化コミュニケーションは、異なる宗教や社会、民族、そして教育環境が生み出す課題やコミュニケーションのプロセスを幅広い視野でとらえて使用される言葉である。)
ウィキペディアより

世界のビジネス文化の多様性と意識の違い

「海外の人とどう働くか」というテーマを考えるとき、まず海外の人が日本人と仕事をするにあたって、「どのような点に不満を持っているか」を知っておく必要があります。
 
今まで内外を含め、4000人の企業エグゼクティブに対して、いかに日本人が海外で仕事をし、海外の人がいかに日本人と業務を共にするかというノウハウについて研修をしてきました。
その中で、海外の人が口を揃えて語るのが、「日本人と情報を共有することの難しさ」でした。しかし、このことを日本人側に伝えると、「十分に説明してあるのにどうしてだろう」と首を傾げます。
 
一方、日本人は海外の人に対して、「品質管理が雑で、物事の締め切りを守らない」と不満を言います。完璧な準備を求め、その上で仕事を進めたがる日本人からしてみると、まず動きながら調整をして仕事を進めようとする海外の人のビジネス文化に馴染めないのです。
一口に海外といっても、アジア諸国もあれば欧米もあり、そのビジネス文化は多様です。日本人が知っておかなければならないことは、”日本人の仕事のやり方も、その多様なビジネス文化の一つに過ぎない” という事実です。日本だけが特別でもなければ、仕事への取り組み方が秀でているわけではないのです。

ビジネスで世界に通じる2つのコミュニケーションのノウハウ

ここで、考えたいのは二つの異なる方策です。
一つは、「海外の人を ”海外から” ということで特別に意識するのではなく、同僚として仲間に受け入れてゆく」ことです。つまり、このことは日本人だけの機微の問題だからといって海外の人に情報を選んで伝えることは控えたいのです。情報をうまく共有するには、主観ではなく、客観的にその情報の背景やロジックを説明する必要があります。阿吽の呼吸ではなく、できるだけ詳細に理由や状況を伝える必要があるのです。
 
そしてもう一つは、「海外の人の文化背景や、ビジネスコミュニケーションの方法への理解と尊重の精神を養う」ことです。つまり、最初に日本の事情をオープンに共有し、日本の職場で「ガイジン」として相手を分け隔てるのではなく、同時に、海外から来た人の背景を尊重するという二つの異なるアプローチを共有させることが必要なのです。

文化の違いを補う確認方法

先にも触れましたが、ビジネス文化は、欧米とアジアでは著しく異なります。また、欧米でも、一例を挙げれば、ドイツとアメリカとでは水と油といってもいいほど、コミュニケーションの方法が異なります。
であれば、海外の人とうまくコミュニケーションをして、ビジネスを進めてゆくための方程式は存在しないのです。
 
ただ、一般的にみて、日本人は海外の人よりも詳細な質問や確認を相手にすることを遠慮しがちです。異文化環境では、相手と理解し合っているかを積極的に確認しない限り、誤解が累積するのです。また、仕事の途中で、うまく進んでいるかどうかを、具体的に伝え合うフィードバックを怠りがちです。日本語環境でのコミュニケーションスタイルは、英語に比べると、自らの意図を間接的に相手に伝え、一をいうことで十を理解してもらおうとしがちです。これが情報共有の不足へと繋がってゆくのです。
つまり、相手のコミュニケーションスタイルにいかに対応するかを、その人が所属する文化への理解を深めながらノウハウとして蓄積してゆかなければならないのです。その上で、日本人のコミュニケーションの方法を相手と共有しなければならないのです。
 
問題は、日本人が自らの文化について、それがあまりにも日常的なことなので、客観的に理解し、説明できないことです。
そのためには、彼らから積極的にフィードバックを受けることも必要です。彼らがどのように我々のことを思っているか、満足しているのか、あるいは誤解していないのか、常に言葉で確認するのです。この「言葉」で確認するという行為を繰り返すことで、お互いの意思疎通が促進されます。
 
異文化環境では、こちらが「おかしいな」と思っているときは、相手も疑問に思ったり不快に感じたりしているはずです。お互いにしっかり仕事をしてよい結果をだそうとしながら、コミュニケーション文化の違いに気付かないために誤解が拡大するのです。
オープンに意見を交換する中で、試行錯誤を繰り返し、双方が歩み寄るフェアな環境を創造する必要があるのです。
 

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外国人とビジネスをするためのテクニックを学ぶなら

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山久瀬洋二の活動とサービス・お問い合わせ

日本人の謙虚さが誤解されないために

“The squeaky wheel gets the oil”
(車輪が軋んでオイルをさす)

アメリカのことわざより

英語を学び、海外の人と英語でコミュニケーションをするにあたって、この格言を是非知っておいて欲しいのです。

気持ちを”外”に表す文化

車輪はスムーズに回転しているときは音をたてません。しかし、オイルがきれてくるとギーギー!!と音をたてて、車輪の不調を訴えます。言い換えると、ギーギーと音をたてると、人がそれに気付き、オイルを注すのです。

このことから、この格言は、「自分の気持ちをしっかりと言葉で表明しない限り、人は取り合ってくれないよ」ということの例えとして、アメリカ人の間で使用されているのです。

気持ちを”内”に秘める文化

日本人の好きな言葉に「謙譲の美徳」というものがあります。言い換えれば、自分のことを主張するのではなく、控えめであることが日本人には良しとされています。
つまり車輪が軋んでも、あえてそれを声にださず、じっとしていることで、逆に控えめな良い人だということで、日本人は阿吽の呼吸でオイルを注してくれることになります。

しかし、この日本人の発想が海外では「日本人は何を考えているかわからない。不可解で付き合い辛い人たちだ」という「誤解」へとつながるとしたら…それは極めて不幸なことといえましょう。
でも、この誤解は実際に世界のあちこちで起こっているのです。

コミュニケーション方法の違い

海外と日本とでは、コミュニケーションの方法そのものが異なる場合が多々あります。アメリカをはじめ多くの国では、自分の意思や主張をしっかりと語って、初めて相手に意図が伝わります。

それには言いたいことを瞼の内側に具体的な画像で描いてみて、それを客観的にできるだけ詳しく語らない限り、相手に自分の意図が伝達されないことを意味しています。
しかも、強調するところはしっかり強調し感情的ではなく、それでいてはっきりとした口調で相手に意思を伝える必要があるのです。

(伝えた量)÷(距離・文化差)=???

日本人が100伝えたつもりでも、実は10も意図が伝わっていないことがよくあるのです。
控えめな表現に慣れている日本人が、日本人同士で語り合うときと同じ発想で英語で話をすることがその原因です。

英語で話をするときは、自分の気持ちをちょっとしつこいぞと思うぐらいに表明して、初めて相手が意識してくれると思うべきです。

人のメッセージは、時間と距離が長くなり、他の文化圏へと伝達しようとすればするほど、伝わりにくくなります。
家族で会話をしているときは、100パーセント伝わっているメッセージが、他人とではそうはいかなくなることはよくあることです。それが、文化の異なる相手に伝えるのではなおさらというわけです。

「車輪が軋んでオイルをさす」

ですから、そのリスクを補うためには、「明快で詳細なメッセージの伝達」に加え、相手に注目してもらうための「強い視線」や「大きなジェスチャー」、さらには「豊かな表情」を総動員しなければなりません。

“The squeaky wheel gets the oil”

これから、海外の人とコミュニケーションをするときは、必ずこの格言を思い出して、表現方法に工夫を加えるようにしていただきたいのです。

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ビジネスでもちょっとした会話を楽しもう

Maeda from Japan is now at the plate pitching for the Dodgers.

(日本の前田が今ドジャースの投手としてマウンドにあがったよ)友人のメールより

 

今日、アメリカのワールドシリーズで、前田健太投手は3ランホームランの洗礼を浴びてしまいました。ワールドシリーズは一進一退の壮絶なゲームが続いています。
ここに紹介したのは、アメリカの友人からの短いメールです。彼とはここ6年間、様々な仕事を一緒にしています。
彼はロサンゼルスの郊外に住んでいます。普段はそれほど野球には興味がないのですが、さすがに地元の球団がワールドシリーズに出るとなるとその成り行きが気になるようです。
日本時間の朝10時に彼とスカイプで話をしました。
ロサンゼルスは午後6時です。この時間の場合、彼は通常は赤ワインをいれたグラスを手に、カメラの前に出てくるのですが、今日は普通のコップをもっています。

 

「どうしたんだい。ワインは飲まないのかい」と聞くと、
「今日はアイスティだよ。特に理由はないけどね」と応じます。
仕事の話を10分ほどした後、これからワールドシリーズを見るんだと言ったのです。
「それなら、きっと日本人の投手が出るはずだ。注意して見るんだよ」というと、
「わかった。そいつはドジャースだな」と念をおします。
「もちろんさ。Enjoy!」といってスカイプを終えたのです。
それから1時間半以上経過。
コンピュータに向かって仕事をしていると、このメールが飛び込んできたのです。

 

そして午後、遅い昼食をとコンビニで買ったサンドイッチをかじりながら、LA Timesのサイトを開くと、

 

Astros are one win from World Series title after outslugging Dodgers 13-12 in game 5

という見出しが飛び込んできたのです。

 

新聞のヘッドラインは、限られたワード数の中にニュースの緊迫感や臨場感を盛り込まなければなりません。この見出しは、そうした意味では珠玉の見出しです。ワールドシリーズまで勝ち残った2つのチーム。片方はヒューストン・アストロズ、そしてもう一方がロサンゼルス・ドジャースです。第5戦目、勝った方が王手をかける大切な試合でした。

 

outslugging という言葉に注目です。なかなか素敵な単語です。 slug は動詞でお互いに譲らず徹底的に戦うことを意味する単語です。そして同時に、玉などを強打するという意味でも使われます。その前に out がついているわけですから、まさにとことん戦って競り勝ったことを意味しているのです。

 

残念ながら、前田はホームランを打たれ、その後も乱打戦が続いた後、アストロズが13対12で延長戦を制したのです。ワールドシリーズのチャンピオンのタイトルまで、アストロズはあと1勝というわけです。

 

ところで、海外の人と英語で話をする時に、どんな話題を話せばよいか困っている人が多いと聞きます。たとえビジネスでの会話でも、スモールトークといって、このように仕事の話に入る前や後などに、世間話をするのも、海外の人と仕事をする上での大切なルールです。

 

今日は、そんな話題に最も適したニュースが転がっていたのです。そして、そんな会話と共に、ビジネスの打合せを済ませ、スカイプを終えた後に、この一行のメールが私のところに届いたというわけです。なんと気の利いたメッセージでしょうか。仕事を超えた人間関係を作ってゆく潤滑油のような一行メールというわけです。

 

海外とのコミュニケーション。それはやはり人と人との信頼関係を造ってゆくものでなければなりません。ジョークを飛ばす英語力がなくても、こうした一行メールを交わしながら、楽しく仕事ができれば最高です。

 

I hope Dodgers will survive with good pitch of Maeda in next game.

 

とこれから彼に返信をして、帰宅します。

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英語ビジネスコミュニケーション術

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*山久瀬洋二の「英語コミュニケーション講座」の原稿は本書からまとめています。文法や発音よりも大切な、相手の心をつかむコミュニケーション法を伝授! アメリカ人のこころを動かす殺し文句32付き!

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