タグ別アーカイブ: 詫びの文化

海外ニュースの英語と文化背景・時事解説

グローバルスタンダードでの悲劇の後の対処とは

【海外ニュース】

‘We are looking at every inch of the sea’
Family members of passengers on Flight 370 are told to brace for the worst, as Malaysian authorities say they have found no sign of the missing passenger jet, two days on.

(CNN より)

「我々は海上の隅々までくまなく探しています」マレーシア当局のこの2日間行方不明者の安否に関する情報が何もつかめないという発表を受け、370便の搭乗者の家族は、最悪の事態への心づもりを。

【ニュース解説】

航空機の事故は痛ましいものです。
この記事が掲載される金曜日の段階には、行方不明となったマレーシア航空 370便の搭乗者の安否ついて、少しでもよい方向への進捗があることを祈っています。

今回は、このニュースを受けて、事故や悲劇がおきたときの、関係機関の対処の方法について、語ってみたく思います。危機や事故への対応を、グローバルなスタンダードに基づいて検証したいのです。
あってはならないことですし、できれば避けたいものですが、人が生きてゆく上で事故や悲劇はつきもの。それは、企業が予測しようが準備しようが、運命として容赦なく降りかかりうるリスクです。

まず、日本では、こうした事件がおきると、記者会見で会社の責任者が起立し、お詫びとともに、そろって頭を下げます。声明文もまず深いお詫びの一文からはじめます。しかし、これをそのまま英語に翻訳したり、グローバルな場に持ち込んだりすると、思わぬ誤解の原因になることをどれだけの人が知っているでしょうか。

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その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(26): 日本人のお詫びの文化には本当に問題があるのでしょうか?

日本人は、謝罪をしすぎるといいます。そもそも、不祥事などがおきたとき、幹部がそろって記者団の前に頭を下げる行為自体、海外ではないのでしょうか。

記者団の前でそろって頭を下げる行為は、日本ならではの風習です。
確かに、日本人はお詫びをよくします。
その背景には、お詫びをすることで、相手の気持ちを鎮めることをまず優先しようという日本固有のコミュニケーション文化があることを知っておいて欲しいのです。

例えば、身分制度がしっかりと規定されていた江戸時代、身分の高い者への無礼は命のリスクをも伴うものでした。
ですから、何か問題を指摘されたら、まずは謝って相手の気持ちを鎮めることが優先されました。
また、農耕社会である日本では、伝統的に集団で行動することが義務づけられ、個人の理由で、集団行動から外れることはタブーでした。
従って、人と異なったことをして咎められたときは、まずその集団からつまはじきされないように、お詫びをして相手の気持ちを鎮め、和を保つことが、個人としても組織としても、とても大切だったのです。

この考え方は、明治時代になっても受け継がれ、さらに日本が民主主義国家となった戦後にも、人々の意識の中に深く刻み込まれたまま、遺伝していったのです。

ですから、例えば法人に不祥事がおきたり、事故が発生したりすると、立場が上の集団である顧客に、または一般の株主に、さらには社会全体に対して、まずは何をおいてもお詫びをして、集団から疎外されないように努めるのです。

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「世界の心の交差点で」〜コミュニケーションと誤解の背景〜

日本人の「謝る癖」に一言

先週、ある大手企業の事業部長と話をしました。
その人、来週からアメリカに出張だそうで、そこで新製品についてのプレゼンテーションをしなければならないんです。
そこでこんなやりとりがありました。

部長
「日本人が謝るくせがありすぎて、国際社会で誤解を与えるっていうけど、スピーチをするとき、本当に英語が下手なことをまずお詫びしてから話をはじめなくていいんですかね」

彼は、英語の指導を受けたとき、コーチからこのようにいわれたことが、すっきりと飲み込めません。

この質問に私は次のように答えました。

「全く必要なしって言い切っても過言ではないですよ」

そこから私とのやりとりがはじまります。

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その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング (シリーズ半ばの一休み、そしてぼやき)

このところのニュースをみていると、日本人のコミュニケーションのやり方の中に、海外では絶対にうまくいかないだろうなという致命的なミスが見て隠れする。
「ああ、またやってるよ。やれやれ」と思うのだが、当の本人はちゃんと英語を使っていると思い込んでいるから始末に悪い。特に高学歴でプライド高き人々に、この問題を本気で理解してもらいたい。
英語がどんなに上手くても、実はコミュニケーションの方法を誤れば、相手はそのメッセージを英語が上手い分だけ誤解して受け取ってしまう。
逆に英語に多少課題はあっても、相手の思考方法や文化背景にマッチしたコミュニケーションを行えば、その方がはるかに相手との交渉も相手へのスピーチもうまくいく。

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その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(6): 相手の提案を断るとき、I apologize という表現でお詫びをいれてもよいのでしょうか?

相手の提案を断るとき、I apologize という表現でお詫びをいれてもよいのでしょうか?

最初からいきなりお詫びをする必要はありません。
これはあくまでもビジネス上の決定なので、うまくいかなかったことを残念に思うというスタンスで相手に対応することが肝要です。
こうしたときに、最もよく使われる表現が I regret ではじまる文章です。

I regret to tell you that we will not take the offer you proposed this time.
(残念ながら、今回はこの計画にご一緒できないことをお伝えします)
というような表現です。

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