問われる日本の世界に向けた危機管理・その3

未来志向で解決を


There’s always tomorrow.

この言葉は、アメリカ人が試合に負けたりしたときなどに、子供を励ます代表的なフレーズです。

事件がおきたとき、タイムマシンにのって、その事件を防ぎに行く事は不可能です。ですから、大切なことは、今後そうした問題がおきないように、解決方法を示し、そのための具体的なアクションプランを提案することです。

そうです。常に tomorrow に向けたアクションが大切なのです。

日本では、事件がおきたとき、多くの場合過去に戻り、その責任の所在を追求することに躍起になります。過去を検証して未来に備えることはいいことなのですが、過去ばかりに目を向けて人の責任を追求するがため、多くの人が自らがミスを犯すことを危惧して未来志向のアクションをおこしにくくなっているように思えるのは私一人でしょうか。

前回のブログで書きましたが、原子力発電所の事件でもしかり、政治家の発言への様々な追求でもしかり、過去の責任への追求が未来志向への阻害となっていることは否めません。この体質はそのまま Individual Initiative がとりにくい日本型の組織の弱点へとつながります。「出る杭は打たれる」の言葉に象徴されるように、責任というハンマーを人は畏れ、ますますグループの中に閉じこもってしまうのです。

日本型組織のしがらみに埋没して強いリーダーシップが発揮できない東京電力のトップや、政府高官の様子が海外でどのように報道されているかと思うと、危機感を覚えてしまいます。

グループでの活動に主軸をおく島国での農耕社会を基盤とする日本の組織構造は、それが強く出るときは、一枚岩の水も漏れない組織力を発揮します。しかし、いったん例外がおきると、コインの裏側ともいえる脆さが露呈されるのです。

だから、覚えておきましょう。There’s always tomorrow.

そして、明日 (tomorrow) を勝ち取るためには、Individual Initiative をサポートする組織構造の構築が必要だということを。

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