その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(3): 欧米の人から日本での活動についての提案を断るとき、I think it is difficult. と言ってはいけないのですか?


欧米の人から日本での活動についての提案を断るとき、
I think it is difficult. と言ってはいけないのですか?

あまりおすすめできません。何故でしょうか。
まず No なら No とはっきりというべきです。
I think it is difficult. とは日本人にとっては No を意味しているかもしれませんが、欧米の人にとってはそうではありません。このように表現すれば、Difficult すなわち困難なら、どのようにすれば可能になるんだろうという疑問に繋がる可能性すらあるのです。従って、多くの欧米人は、Why? と質問して、こちらの真意を確かめようとするかもしれません。

日本人は摩擦をやわらげるために、やんわりと断ることで、その気持ちを相手に伝えようとします。そのために、No といわずに、I think it is difficult. と言ってしまうのでしょう。
実際、この表現を使う日本人は意外と多く、日本人とのビジネスに慣れている外国人には、日本人の使う言葉でこの I think it is difficult. が一番よく聞く表現だという人もいるのです。

ではどのようにすればよいのでしょうか。

答えは簡単。No は No なのですから、相手にはっきりとそう伝えればいいのです。そうすることは、国際社会では決して失礼なことではありません。むしろ相手は、そういわれたことで、時間を無駄にしなくて済んでことを感謝してくれるはずです。

ただ、No といって断るとき、 何故 No なのかという理由をちゃんと説明してあげましょう。それは最低必要なマナーと言えます。
It is difficult というときも、日本人は得てして理由を述べないまま曖昧に対応しようとすることが、相手をさらに混乱させる原因になるのです。

さて、No と言ってその理由、すなわち because を述べるとき、そこから相手に対してポジティブに対応することも可能になります。
すなわち、No である理由をしっかりと述べて、そこからどのような条件が整えば Yes になるのかという条件の提示を行い、交渉や提案へのカウンタープロポーザルを行うこともできるのです。

I think it is impossible. Here is the reason.

というロジックで No の理由を述べ、その後で、
We need the following support to realize this project.

というロジックにもってゆけばいいのです。

Difficult と言って曖昧にしておくより、はっきりと No といいながら、未来へ向けての提案をしてゆくことこそ、相手との信頼関係を維持してゆく大切な一手であるといえましょう。

このテーマ、さらに続きます。

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