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エグゼクティブ・コーチング(17): 日本人はなぜか親しくなると相手の年齢をききたがります。アメリカ人にも How old are you? と聞いてもいいのでしょうか?

日本人はなぜか親しくなると相手の年齢をききたがります。アメリカ人にも How old are you? と聞いてもいいのでしょうか。

日本人は伝統的にその人の背景が気になります。
それは身分制度がしっかりとあった昔、相手がどういった背景の人かを理解することで、それぞれが自分の立ち位置を決めていたからでしょう。

また、つい最近まで年功序列という意識があり、人の年齢はその人の地位や意識とそのままリンクしていました。
従って、日本人は相手のことを理解するために相手の年齢が気になるのです。

そうした人の身分や地位が社会に根付いている日本やアジアの国々とは対照的に、人が個人としては平等であるという意識が強いアメリカの場合、年齢の上下はほとんどインパクトのないことです。
従って、相手に年齢をきくこと自体不可解なことで、時にはプライバシーに踏み込んだ失礼な行為と誤解されるリスクすらあるのです。

正式なビジネスの場で年齢を聞いた場合のリスクは、「年齢に対する差別」という法的な問題へと発展することもあり得ます。

とはいえ、私は多くのアメリカ人の友人の年齢を知っています。親しくなれば、お互いの会話の中から自然に相手の年齢が解明できるというわけです。

日本人は特にお酒の席などでこうした質問をしがちです。
How old are you?
Are you married?
Do you have children?

などといった質問です。

極めて親しい間柄であれば、まだ許されますが、初めて出会った仕事仲間と食事を一緒にして、こうしたやりとりをすることはおすすめできません。

まず、アメリカのみならず欧米では、男性にしろ、女性にしろ、同性愛者がしっかりとした人権意識をもって接してくることもあります。また、ビジネスと個人の生活とをちゃんと分けてくることもあり得ます。
多様なライフスタイルがあり得るそうした人々に、余り立ち入った質問は控えましょう。

先にも触れたように、人間関係を構築して親しくなってゆく過程で、自然と理解を深めてゆくことが最も一般的なアプローチなのです。

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