Kamala Harris will not seek to ban fracking if she becomes US president, campaign officials have confirmed, with the de facto Democratic nominee expected to focus instead on aggressively promoting the stark contrast on the climate crisis between Joe Biden’s administration and Donald Trump.
米大統領選挙の勝利のために妥協される気候変動対策
これは、彼女が今まで主張してきた地球温暖化対策の推進政策に大きなブレーキをかける決断です。これは、民主党と共和党の支持が拮抗しているペンシルベニア州を守ることで、接戦が予測される大統領選挙で勝利するための妥協なのです。
実際、今ではアメリカ自身が世界有数の産油国です。そして、それに関連した就労人口が目立って増えてきたのがペンシルベニア州なのです。
目先の利益を享受するか、地球環境を保全するか
それは、このまま人類がものを燃やすことで築き上げた文明を享受し続ければ、今世紀末までに地球の平均気温が2度から4度高くなるのではと多くの科学者が指摘しているからです。この予測を真剣に捉えて対策を講じられるかどうかは、人類が即刻決断をしなければならない大問題です。当然のことながら、万が一気温4度が上昇すれば、人類が生存できる地域が大幅に縮小され、食料危機のみならず異常気象による激甚災害も現在とは比較にならないほど増えてしまいます。もちろん、この指摘は極端すぎるという反論もあり、実は地球は寒冷化に向かっているところを、温暖化によってバランスをとっているのだと主張する専門家がいることも事実です。
もし目の前に大きな利益を突きつけられたとき、その誘惑に勝てるかどうかといえば、誰でも自信がなくなります。また、我々は仮に直接地球の汚染に関与しないにしても、株などへの投資を通して、そうした行為に間接的に加担しています。そもそも文明を享受することを拒絶する人は少ないはずです。人権が全く保障されていない中世や近世に戻ることを肯定することはできないからです。
ガザやウクライナでの戦争を、未来の軍事産業のあり方を考えるモデルとして観察し、算盤を弾いている人も少なくはありません。しかも、そうした利益を追求する行為が人類の発展の原動力だと多くの人は思っています。実際、この発想の原点は、アメリカ合衆国の建国の理念である独立宣言の中に、人間には「幸福を追求する権利」があると明記されていることにも遡れるのです。
この価値観を共有する国家として、イスラエルがアメリカの同盟国となっていることが、ガザの問題をよりもつれさせています。
地球規模の課題は我々にとって決して他人事ではない
よく選挙のときに一人ひとりが投票することが大切だといわれますが、これと同じように大切なことが、一人ひとりが地球の問題に目を向けることなのです。
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『The Best of Japanese Culture』
ステュウット・ヴァーナム−アットキン (著)
日本人には当たり前。しかし、きちんと説明するのが難しい「日本の風物」を、美しい写真と英文で紹介! 豊かで多様な独自の文化を持つ日本。そんな日本を訪れ、目新しいものに触れた外国の人たちの「あれはなんだろう?」という疑問に、写真と英文でしっかりと紹介して答えます。日本情緒をフルカラーでぎゅっと詰め込んだ1冊は、海外の方へのプレゼントにも最適です!
山久瀬洋二からのお願い
いつも「山久瀬洋二ブログ」「心をつなぐ英会話メルマガ」をご購読いただき、誠にありがとうございます。
これまで多くの事件や事故などに潜む文化的背景や問題点から、今後の課題を解説してまいりました。内容につきまして、多くのご意見ご質問等を頂戴しておりますが、こうした活動が、より皆様のお役に立つためには、どんなことをしたら良いのかを常に模索しております。
21世紀に入って、間もなく25年を迎えようとしています。社会の価値観は、SNSなどの進展によって、よりミニマムに、より複雑化し、ややもすると自分自身さえ見失いがちになってしまいます。
そこで、これまでの25年、そしてこれから22世紀までの75年を読者の皆様と考えていきたいと思い、インタラクティブな発信等ができないかと考えております。
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