A cultural norm codifies acceptable conduct in society; it serves as a guideline for behavior, dress, language, and demeanor in a situation, which serves as a template for expectations in a social group.
韓国における「フラットな」もの言いと「言葉遣い」
彼は現在の韓国の状況について、いろいろと話してくれます。いかに社会がフラットになって、職場の環境も自由にものが言えるようになってきたかと彼は強調するのです。21世紀になって、若者の意識も大きく変わり、今や過去の歴史や民主化の問題にこだわっている人も減りつつあるというわけです。
会社に入った若者は、年上の人を呼ぶときに先輩という言葉を使用します。たとえば、「キム先輩」というふうに話しかけるわけです。同様に、丁寧な表現は社会を維持してゆく基本で、たとえ異なる立場の相手でも、年齢や地位が高ければ、ちゃんと丁寧な言葉を使うのが習慣です。その点、日本では若者の表現がカジュアルになりすぎてびっくりしてしまうというのです。
アメリカ、韓国、日本――それぞれに異なる文化規範
アメリカ人の場合、たとえば裁判長の前であるとか、大統領や極端に敬意を表さなければならない相手以外に対する言葉遣いはフラットで、人と人とは我々が思っている以上にカジュアルに交流します。もちろん言葉遣いを変えることも、ごく一部の例外を除いて極めて稀です。
ですから大抵の場合、私もアメリカ人と話すときはカジュアルに上下関係を意識せずにコミュニケーションをするのです。
韓国の人が今の韓国の組織はフラットになっているとどんなに説明しても、もしアメリカ人が韓国語の機微を理解すれば、とてもそれを信じることはできないはずです。
「決裁」という言葉は英語で Decision making と訳します。しかし、同じ決裁でも、アメリカと日本とではその意味する本質に差があります。アメリカの場合は、前に進もうと決めることが決裁ですが、日本では前に進み、コンセンサスをとり、リスクを調整して、最終的にプロジェクトを開始する段階を決裁といいます。つまり、日本では「決裁」のあとは後戻りや変更が難しいのです。
意思疎通は言語の学習と文化への適応の両輪による
だからこそ、たとえTOEICで最高点をとった人でも、実際の業務では英語を使えない人が多いのです。言語の習得には言語そのものの学習と、それを使うコミュニケーション文化への適応訓練の双方が必要なのです。
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『絵で見る日常生活の韓国語表現』IBCパブリッシング (編)
韓国語会話上達に必須! 1500の日常生活の行動表現がイメージと結びつけて覚えられる! 日常生活の行動を表す韓国語表現は決して難しい内容ではありませんが、「そういえばこれは何と言うんだろう」というものも少なくなく、会話がなかなか上達しない要因でもあります。朝起きてから就寝するまでのあらゆる行動を韓国語で表現できるようになれば、会話力を格段に上げることにもつながり、会話の幅も大きく広がります。本書では、イメージと結びつけながら表現を覚えることで記憶にしっかりと定着させ、会話でしっかりと活用ができるようになります。
山久瀬洋二からのお願い
いつも「山久瀬洋二ブログ」「心をつなぐ英会話メルマガ」をご購読いただき、誠にありがとうございます。
これまで多くの事件や事故などに潜む文化的背景や問題点から、今後の課題を解説してまいりました。内容につきまして、多くのご意見ご質問等を頂戴しておりますが、こうした活動が、より皆様のお役に立つためには、どんなことをしたら良いのかを常に模索しております。
21世紀に入って、間もなく25年を迎えようとしています。社会の価値観は、SNSなどの進展によって、よりミニマムに、より複雑化し、ややもすると自分自身さえ見失いがちになってしまいます。
そこで、これまでの25年、そしてこれから22世紀までの75年を読者の皆様と考えていきたいと思い、インタラクティブな発信等ができないかと考えております。
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