その一言が!乗り越えよう異文化摩擦

エグゼクティブ・コーチング(8): 大切なビジネスメールを送るとき、urgent and important という表題を付けていいのでしょうか?


英語で相手にすぐ対応してほしい大切なビジネスメールを送るとき、相手の注意を喚起するとき、urgent and important という表題を付けていいのでしょうか?

日本人は、何か大切なことがあるとよく urgent とか important というタイトルのメールを送ります。
これは恐らくファックスやそれ以前のテレックスなどで海外と交信していたときの名残かもしれません。いわゆる電信などで「至急」などといったメッセージを送っていたときの表現がそのまま現在に受け継がれているのでしょう。

しかし、こうした対応は、ちょっと古くさいだけではなく、無用の誤解の原因になります。第一、いつも urgent というメッセージを送っていれば、狼少年になってしまいます。

メールでは、多くの場合は、そこで伝えたい主旨を表題にして相手に送ります。
例えば、

Change of schedule(スケジュールの変更)

などといったように。

それは相手が何かミスをしたときに、それを指摘しようとしてメールを打つような場合でも同様です。
こうした時に、日本人はよく important と表記して送信します。
この表題では、一方的で上から目線の通達であるかのような印象を与えかねません。あなたが上司であっても、支社への発信であっても同じです。タイトルなどには差があっても、人と人とは人格的には平等であるという考え方が浸透している欧米では、こうした一言が相手に無用な先入観と誤解を与えてしまう可能性があるのです。

むしろことが重要であればあるほど、相手に協力をしてもらいながら問題を解決してゆく戦略をお勧めします。
もし、相手から届いた報告書にミスを発見したときは、表題には、Your report というように課題となっているテーマを記せばいいでしょう。

また、ここでの質問のように、相手と至急重要なテーマについて打ち合わせをしたり、相手に協力をしてもらわなければならない場合は、いきなり相手に「至急」と頼んでも、相手が納得してくれない限り物事は前に進みません。表題には、相手をその気にさせる一言などがおすすめです。例えば、

I need your help!!

といったように。

コツは常に相手のモチベーションを喚起し、こちらに協力したいと思わせるようにすることです。
相手を一人の人格として尊重し、相手が自発的に問題解決に取り組んでくれるようにしてゆくのです。大上段に構えたメッセーの送信は、その点からみるならば非効率であり、逆効果となる可能性が大なのです。

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