On Sunday night, joy: French voters had, once again, kept the far right out of power. On Monday morning, uncertainty: A hung parliament, shaky alliances and the threat of turbulent years ahead.
イギリスの13年ぶりの政権交代に欧州諸国は続くか
13年ぶりに労働党が政権党に返り咲き、党首のスターマー氏が第80代首相として指名を受けたのです。
彼は、看護師と工具職人という、いわゆる労働者階級の両親のもとで育ちました。しかし、多くの首相の例にもれず、最終学歴はオックスフォード大学の大学院であったことは、いかにもイギリスらしいことといえましょう。
ヨーロッパ大陸の政治動向を地政学的にみると
実は、イギリスは長年にわたって、国家の分裂の危機に見舞われてきました。北アイルランドはアイルランドへの帰属へと動く可能性があり、スコットランドは伝統的にイングランドからの分離を望む人が多くいます。
そして、最近のEUからの離脱、ブレグジット(Brexit)を支持した人のほとんどがイングランド、つまりイギリス中心部の人々で、スコットランドの人はむしろブレグジットには反対の人が多数派だったのです。
今回の選挙は、フランスでの第一回目の選挙で躍進した極右政党、国民連合の伸長に危機感を覚えた国民がその流れをしっかりとせき止めたわけで、それを示すように投票率も67%近くで、近年最高をマークしました。この結果はEU内での亀裂を抑えるうえでも大きな意味をもっていたのです。
イギリスはヨーロッパ大陸での政治動向に対しては基本的に深くかかわらず、傍観しながら、時折その影響力を行使する程度の存在でした。むしろオランダやベルギーなどといった、小国とはいえ西ヨーロッパ圏の中心に位置する国々の政治的動向の方がはるかにEUの将来にとっては重要だったのです。
互いの連携を重視するイギリスとアメリカ
実際に、イギリス人の伝統的な富裕層は、個々人のレベルで、そうした地域との経済交流によって、我々には想像できない資産を蓄え、その力をもってイギリスでの政界にも影響を与えてきたのです。さらにこうした背景があるからこそ、イギリスはいまだに世界の政治舞台の中で欠くことのできない存在なのです。
その位置づけを維持するために、歴代のイギリス首相は保守党であろうが、労働党であろうが、アメリカとの連携を常に重視してきました。これが俗にいうアングロサクソン連合なのです。
従って、この二つの国家は世界でのプレゼンスを維持するために、常に阿吽の呼吸をもってネットワークしてきたのです。
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