それでは、改めてあなたがプレゼンテーションをするときの状況を考えてみましょう。
前回お話ししたように、あなたが、積極的に相手の提案やプレゼンに対してコメントしても構わないということは、当然相手もあなたのスピーチに対して同様のことをしてくることを意味しています。
それでなくても、英語で必死になってプレゼンテーションをしているときに、いきなり質問されたり、コメントを表明されたりしても、対応に困ることは充分に理解できます。
大切なことは、それら全てに英語でしっかりと反論したり、返答したりする必要はないのだということです。
人間は完璧ではありません。わからないこともあれば、準備していない箇所を指摘されることも充分に考えられます。
必要なことは、
Manage the situation well. (状況をしっかりとマネージすること)
につきるのです。
例えば、ある人が、困難な質問をしてきたとします。質問を受けた側はまず、相手の質問の内容を確認しなければなりません。
Are you asking, …?
(あなたが問いかけていることは…ですね)
What do you mean by ‘doesn’t fit’?
(あなたが合致しないといっていることはどういうことなのですか?)
などといって、まず相手の意図をのみこみます。
それが簡単な質問だと理解できなら、
Well, I mean …
(そうですね。私の意味していることは〜です)
What I’d like to say is…
(私が申し上げたいことは〜です)
などといって、返答すればすむことです。
しかし、もしあなたが答えを持ち合わせていないときは、どうすればいいでしょうか。
日本人の心理から見て、「わかりません」ということはなかなか困難です。
しかし、欧米では、
I don’t know.
ということは、その後にちゃんと解決策を設けておけば、さほど問題ではないのです。
例えば、
Well, I don’t know. I can get back to you with my answer by tomorrow.
(そうですね。それについてはよくわかりません。明日までにはお答えできると思いますが)
などといって、その場をしっかりとマネージすることが肝要なのです。
的を得た質問で、答えを持ち合わせていないときは。
Well, This is really good question. I will check my data again and get back to you by next Tuesday.
(そうですね。とても良い質問だと思います。もう一度データをチェックして、来週の通うまでにお知らせしましょう)
などという表現を是非覚えておきましょう。
以下のコメントを心に刻んでおきましょう。
Worse than ‘not knowing,’ is not making a commitment to find out. No one knows everything, people are not expected to be an encyclopedia. The most important ability is to be able to obtain information. Don’t apologize for not knowing, instead, commit to obtaining the knowledge.
(知らないことより、まずいことは、答えを見いだすようにコミットしないことです。誰もが百科事典のように完璧ではなく、何でも知っているわけではありません。最も重要なことは、情報を得る能力を示すことです。知らないことを謝る必要はありません。そのかわり知識を獲得してくることを約束することが必要なのです)
この考え方に沿って、以下のような表現で困難な質問には対処しましょう。
I don’t know, but I know where I can get the answer.
(わかりません。しかし答えがどこにあるかは知っています)
That’s a good question, well I think I will contact … to have answer.
(それはよい質問です。そうですね。私は〜と連絡をとってお答えしましょう)
Well, I don’t know, here’s what I think….
(そうですね。よく知りませんが、私の思うところは〜です)
I will have an answer within this week.
(今週中にはお答えできると思います)
I will get back to you with an answer by next Monday.
(来週の月曜日までにお答えしましょう)
次回もこのテーマをさらに掘り下げます。
See you !!