“Again, I’m not 100% sure it holds or it’s accurate, but the arrows are headed in the right direction. And that is always better than the arrows headed in the wrong direction.”
“Ventilators, ventilators, ventilators, we need 30,000. We have in the existing hospital system, 4,000 ventilators. This is just in the normal operation of hospitals, et cetera. We have a couple of thousand anesthesia machines in our hospitals and we’re converting them to work as ventilators.”
為政者として市民に語りかける知事の姿
その理由は簡単です。前代未聞の大惨事の中で、彼は州知事としてほぼ毎日メディアを通して、冒頭に紹介したように市民に向けて、現状、今後の見通し、困難なこと、さらには今すぐやるべきこと、将来のために準備すべきことを、具体的な数字と資料を画像に映しながら説明しているのです。
それも、ただ注意しましょうとか、外出を控えようなどといった日本の政治家の抽象的なインタビューとは全く異なった手法をとっているのです。
彼は、知っていることと、まだわからないことをはっきりと区別して語ります。そして、それは「市民との情報共有」という政治家がなさなければならない根本的な義務に従い、透明に科学的な数字をもって行われます。よく短期間にこれだけ学んだなと思わせるような事柄も、そこには含まれています。
彼は、「ニューヨークは2週間前まで平穏だった。今はすべての行政力を総動員して、この恐ろしい敵との戦いに挑んでいる」と、戦時体制であることを強調し、すでに現場で戦っているニューヨーク市の警察官と警察署の職員ですら826人に陽性反応が出ていると伝えます。
地方分権において発揮されるリーダーシップ
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*インタビューはYouTubeにもアップしています。
「ニュースにならないコロナの現実 ニューヨーク編 Part 1 (7:18)」
https://www.youtube.com/watch?v=uQCrVW4DOUQ
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「こうした緊急時には外出禁止令にしても、警察官などの動員や病院での対応などは、全て地方の権限で迅速に進められる。アメリカは民主主義国なので、行政による管理が強すぎて人権などの問題に抵触するのではないかとよく聞かれるが、そのために4年ごとに選挙がある。だからクオモ知事のように、どんどんリーダーシップをとることができるのだ。彼が権力だけを行使して人権を侵害したり、コロナを利用して売名を試みたりすれば、次の選挙で落選するだけのこと。為政者が有権者のことを常にプライオリティのトップに置いていることが、こうした時には超法規的とも思われるものの、実践的な緊急時の迅速な行動や強いリーダーシップ、アクションを可能にしているのだ」
失言を恐れ、官僚の練った文章に基づいて語る日本の指導者とは一味違う、民主主義のあり方が見えてきます。
例えば、海外では治療の現場まで報道しています。しかし、日本では個人情報などの建前で、千葉県の森田知事など、ときには犠牲者の年齢すら明かさないのが現状です。罹患者と市民と行政とが一体となるには、こうした同じ目線に立った、建前だけに右往左往しない指導力が求められるのです。
日本は行動もなしに感染爆発を迎えるのか
しかも、保菌者を割り出す検査を日本では抑制したままで、次の施策に移れずにただただ政治家は注意を抽象的に喚起しているだけです。
「検査をするのは、保菌者の数を把握するためではない。そこを取り違えないように。保菌者が誰かを把握し対応するためなのだ」とクオモ知事は話し、中国より韓国より密に検査を実施していると説明しています。その上で、病院にはベッド数を大幅に増やし、コンベンションセンターを臨時の収容施設に改造するよう指導を強化しています。
この強い指導力と状況に応じて政策を変える柔軟性に、異議を唱える者はいないはずです。
日本だけがこうした緊張と行動力の輪から取り残されているような、不快な疎外感を抱いてしまうのです。
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『あたらしい高校生 海外のトップ大学に合格した、日本の普通の女子高生の話』山本 つぼみ (著)
著者は、英語がまったく話せない普通の高校生でした。そんな彼女が地方の公立高校に通いながら、米国最難関大学と呼ばれるミネルバ大学を含めた日米豪のトップ大学の合格を勝ち取りました。 本書は、日本人が海外名門校を受験する苦労や、入学してからの体験談も豊富に紹介され、海外留学を目指す高校生にとって【必要な心構え】や【やるべき準備】を知ることができる、貴重な情報が満載です。
帰国子女でも有名進学校の生徒でもない彼女の挫折と成功体験の記録が、これからの時代に生きる高校生に、あたらしい選択肢を示す一冊です。