Bluesky’s goal was to find or develop an open and decentralized standard for social media that would give users more control over their data and experience.
時代によって変遷するメディアのあり方
まず、イーロン・マスクが買収した旧TwitterのXから、マスク氏の政策に反対する人々が離れ、新たに登場したBlueskyへと移動をはじめたことです。現在2,700万人のユーザーがBlueskyを利用していて、その数は増加を続けているようです。
Xがより一層イーロン・マスクという個人の意向を反映するメディアになったことへのアンチテーゼがそこにあります。
20世紀前半に最もメディアを活用した政治家は、アドルフ・ヒトラーに他なりません。彼は、権力を握ると第一次世界大戦で敗北したドイツを第三帝国として復活させるために、マスメディアを統制して、ドイツ国民を洗脳していきました。その結果、ファシズムがヨーロッパを闊歩し、ユダヤ人の虐殺や第二次世界大戦の引き金になったことは歴史の授業でも学んだはずです。
そして21世紀になって、メディアのあり方は大きく変化しました。マスメディアがコマーシャリズムの波を起こし、広告産業などと一体となって大衆の嗜好を操作していると多くの人が批判する中で、人々はテレビや新聞を離れ、より自由に情報を発信し、入手できるソーシャルメディアへと傾斜していったのです。
言い換えれば、自分から何かを発信したり特定の情報を自発的に入手したりしないかぎり、相手は反応してこないのがその特徴で、テレビのスイッチを入れれば自動的にニュースが流れてくる受け身型で一方向のメディアではないのです。
生成AIやソーシャルメディアがはらむ偏向の危険
政治的なスタンスはともあれ、一見アメリカの生成AIの回答が正しいように思えるのは、我々が日本人で、かつアメリカが日本と同様の民主主義国であることから、生成AIが集める情報がここで紹介したようなものになった結果に過ぎないのです。
先日、韓国の友人が、日本ではなぜ韓国の政権が「共に民主党」になると反日感情が高まるリスクがあると思っているのかわからない、とこぼしていたのです。
しかも、ソーシャルメディアに加え、他のOpenAIからもそうした懸念が正しいと伝えてくれます。加えて、テレビなどに出演しているコメンテーターや評論家も、同様の意見を吹聴しています。このように、日本国内で懸念がより激しく煽られている状況こそが危険だと、友人は指摘しているのです。
社会を分断から破壊へと導くことのないメディアの活用を
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今回の記事に関連して、ソーシャルメディアとAIについての対談動画をアップしました。
ぜひ下記リンク先からご覧になってみてください。
⇒https://youtu.be/45GCPSDKq5w
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山久瀬洋二からのお願い
いつも「山久瀬洋二ブログ」「心をつなぐ英会話メルマガ」をご購読いただき、誠にありがとうございます。
これまで多くの事件や事故などに潜む文化的背景や問題点から、今後の課題を解説してまいりました。内容につきまして、多くのご意見ご質問等を頂戴しておりますが、こうした活動が、より皆様のお役に立つためには、どんなことをしたら良いのかを常に模索しております。
21世紀に入って、間もなく25年を迎えようとしています。社会の価値観は、SNSなどの進展によって、よりミニマムに、より複雑化し、ややもすると自分自身さえ見失いがちになってしまいます。
そこで、これまでの25年、そしてこれから22世紀までの75年を読者の皆様と考えていきたいと思い、インタラクティブな発信等ができないかと考えております。
「山久瀬洋二ブログ」「心をつなぐ英会話メルマガ」にて解説してほしい時事問題の「テーマ」や「知りたいこと」などがございましたら、ぜひご要望いただきたく、それに応える形で執筆してまいりたいと存じます。
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