Working with Vietnamese requires balancing high respect for hierarchy and seniority with patience for indirect communication styles that prioritize harmony. Key strategies include building trust through personal relationship-building, and avoiding direct, public confrontation.
(ベトナム人と働くには、上下関係への配慮と和を尊ぶ直截的でないコミュニケーションスタイルが求められる。大切なことは、個人的な関係を構築し、直接的かつ公的な場所での対立を避け、信頼関係を築くことだ)
― AIによる解説
企業のベトナム進出が増えるなかで人材を確保するには
経済成長が著しい東南アジアで日本企業が生き残るには、何が求められているのか――。この課題を的確に指摘できる人は多くありません。
実際、賃金だけでみれば、欧米企業の方が明らかに好条件で、多くの人材がそうした企業に流れてゆくからです。円安もあり、高賃金を確約することが難しいなか、どのようにすれば優秀な人材を維持し、育ててゆくことができるのでしょうか。
こうした課題を突きつけられている典型的な国の一つが、ベトナムです。
ベトナム第一の経済都市
ホーチミンでは、毎年新しいビルが建設され、中心街の風景も日を追うごとに変化しています。ベトナムは、インドネシアと並んで他の多くのアジアの国々と比較しても、まだ賃金が安いこともあり、日本のみならず世界中から企業が生産拠点を設けようと進出を続けているのです。
ミャンマーが
軍事政権に逆戻りして、政情が不安定であることなどを考えると、企業がベトナムへ熱い目を向ける傾向は今後もそう変化はしないでしょう。
そんな外資系企業に勤務するベトナム人の多くは、海外の情報はFacebookやケーブルテレビで入手します。ベトナムは社会主義政権のために、当然放送への検閲もあるようで、CNNなどをみていると、放送内容が途中でカットされることもときどきあります。
自ら積極的に情報をとらなければ、世界情勢を熟知することは困難だと現地の人は語ります。ネットで検索するときは、キーワードなどに極端な表現を含めると検閲にひっかかるので注意していると、その人は語ります。
そんな中で、他の国々と同様に、ベトナムでも物価高が最も深刻な社会問題となっています。GDPは上昇し、インフラも整ってきたというものの、実感ベースでの生活レベルは10年前とさほど変わらないのです。物価上昇に賃金の上昇が追いつかないというのは、日本だけではなく、東南アジアでも同様の悩みなのです。そこに欧米の企業が高賃金をオファーすれば、当然人は流れてゆきます。

人間関係を大切にするアジアの国々のマネジメントスタイル
では、どうすればいいのでしょうか。
日本企業は形にこだわりすぎると、別の知人は指摘します。ベトナム人の心理や社会システムをよく理解して、人との関係を重視すれば、多少賃金格差はあったとしても、人々は元々評判のよかった日本企業に残るはずだというのです。
ある日系企業の事例です。その企業はどうしても一つの部門の赤字が続いているために、そこをリストラする決裁をしたのです。その時に、法律事務所に高いサービス料を支払って、現地従業員の解雇を実施しました。
「確かにベトナムでは、雇用にはさまざまな法的制約が存在します。しかし、それ以上に大切なのは、部門を閉じるにあたって、事前に十分な時間的余裕をもって社員に話をして、他の企業への紹介を含めた心のこもった対応があれば、法律事務所に頼る必要はなかったはずです」
その人がいうには、結局いきなり解雇を実施したために、社員の退職への高額な支払いに加えて、法律事務所にも多額の報酬を支払ってしまったといいます。しかも、解雇された人との人的ネットワークも失い、残った社員にはその企業への不信感が残り、信頼関係にも傷がついてしまったわけです。
ベトナムに代表されるアジアの国々は、欧米と比較して、人と人との関係が今でも大切です。いきなりプライベートなことに切り込むことは勧めません。しかし、少なくとも年に数回は、社員とその家族を交えた懇親会を開き、そうした活動の中で、時にはカラオケなどを共にしながら親交を深め、個々人の事情を把握することが求められるのです。
ビジネスライクに物事を進めたがる欧米の企業と比較したとき、日本企業がこうした柔軟なマネジメントをすれば、人が流出することは少ないだろうと現地の専門家が指摘します。
例えば、女性の社員が母子家庭で、彼女の子どもが幼児である場合、社内規定を作って1年間の自宅勤務を認めるといった制度や、交通渋滞が激しく通勤が困難な人がいた場合、会社の近くに引っ越す費用を一部負担するといった制度など、現地社会の悩みと個人の悩みに沿ったまめな対応を行なうことで、欧米の企業よりも雇用においてアドバンテージをとることができるわけです。
「今、多くの若者はそれでも日本企業でしっかり基礎を勉強したいと思っています。しかし、何年か働いてスキルができると、より賃金の高い欧米企業へと転職するのです。悪くいえば、日本企業はキャリアアップの踏み台として位置づけられていることになります」
そうした指摘を真摯に受け止め改善するには、やはり現地社員との人間関係の構築を考えなければなりません。そこは日本人の方が、ビジネスとプライベートとをことさら分けたがる欧米企業よりもノウハウを持っているはずでしょう。そんな日本企業が下手に欧米化したドライなアプローチをすれば、賃金格差があるだけに悪循環となるはずです。
少なくとも、わだかまりなく話ができる現地マネージャーを育成したいものです。文化の違いからくるデリケートなことに対応できるマネージャーがいることが必須になるわけです。その上で情報の輪の中に日本人だけではなく、彼らを招待し、一体感を作る中で、社員一人ひとりの生活状況を把握して、それぞれのキャリアアップを一緒に考えてゆく姿勢が求められます。

現地の文化に沿った温かいマネジメントスキルを
多くの東南アジアの人々は、問題点を直接指摘されるより、常にそばに寄り添ってくれるマネージャーなどを通して、間接的に指導されることを好みます。そうした文化の違いを欧米企業はなかなかハンドルできません。
「私は、時にはカラオケに朝まで付き合い、社員との交流を深めました」
昭和の時代のようなコメントですが、これはベトナムに進出した飲食店の日本人マネージャーのアドバイスです。彼は社員と一緒に同じ場所で働くことで、社員のモデルになるように努めたといいます。ですから、どの社員とどの社員が男女で付き合っているかなども把握して、おおらかにそんな話ができるような職場ができているというのです。
世界に進出する企業は、それぞれの地域の文化に合ったマネジメントスタイルを理解し、現地社員のモチベーションと、強いチーム作りに取り組むことが大切です。そうした意味では、ベトナム社会で生きる人々の苦しみや喜びを理解し、そこへの温かい想いを持つことは、欠かすことのできないマネジメントスキルなのです。
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『トランスナショナル・マネジメント』山久瀬洋二 (著)
国家・民族・言語・宗教の境界を超えてアメリカ人と対等にわたりあう、80の絶対法則! 欧米をはじめ、日本・中国・インドの大手グローバル会社で100社4500人の異文化摩擦を解決してきたカリスマコンサルタントである山久瀬 洋二氏が、トランスナショナルなアメリカ人を正しく理解し、対等にビジネスするための奥義を、豊富な事例と図解でわかりやすく説明します。英語よりも、MBAよりも、もっとずっと大切なものがここにあります。本書を読むと、文化背景の違う相手が背負っている目に見えないブラックボックスの中を想像することができないと、いくら流暢に英語をしゃべれても相手に誤解されてしまうことがよくわかる。若い人たちにもぜひ読んでもらいたい1冊です!
山久瀬洋二からのお願い
いつも「山久瀬洋二ブログ」「心をつなぐ英会話メルマガ」をご購読いただき、誠にありがとうございます。
これまで多くの事件や事故などに潜む文化的背景や問題点から、今後の課題を解説してまいりました。内容につきまして、多くのご意見ご質問等を頂戴しておりますが、こうした活動が、より皆様のお役に立つためには、どんなことをしたら良いのかを常に模索しております。
21世紀に入って、25年が経過しました。社会の価値観は、SNSなどの進展によって、よりミニマムに、より複雑化し、ややもすると自分自身さえ見失いがちになってしまいます。
そこで、これまでの25年、そしてこれから22世紀までの75年を読者の皆様と考えていきたいと思い、インタラクティブな発信等ができないかと考えております。
「山久瀬洋二ブログ」「心をつなぐ英会話メルマガ」にて解説してほしい時事問題の「テーマ」や「知りたいこと」などがございましたら、ぜひご要望いただきたく、それに応える形で執筆してまいりたいと存じます。
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