China Holds War Games Encircling Taiwan in Warning to Island’s Leader
10月初旬のニューヨーク・チャイナタウンを眺めてみると
それに加えて、最近台湾側から発信される「独立した台湾」というメッセージが、中国をさらに刺激します。そして、今回のヘッドラインのように、中国側も台湾周辺での過激な軍事演習を実施します。
この対立を太平洋の反対側のアメリカから眺めてみると面白いことがわかります。
パンダ・エクスプレス創業者にみる中華系移民の歴史
それは、程正昌という1948年生まれの人物の歴史です。
アメリカの主要な空港や高速道路のサービスエリアなどに行けば必ずといっていいほど目にする、中華料理のファストフード店があります。最近日本にも進出しているパンダ・エクスプレスで、彼はその創業者です。中華の鍋料理によってメニューを組み合わせ、簡単に安く提供するこの店が目立ちはじめたのは、20世紀終盤になってからのことでした。
中国が共産主義国家として生まれ変わったのは、程氏が生まれて1年もしないときでした。そのために元々シェフであった彼の父親が、国民党と共に台湾に移住し、程氏が18歳のときにアメリカに留学生として居住したことが、彼とアメリカとの関わりの始まりでした。
彼は中華系移民の集中するチャイナタウンをでて、アメリカの広大な市場に目を向けました。味付けはアメリカ人好みの濃口です。従って、我々のようなアジア系の多くはその味を調整するためにホワイトライス(白米)と料理とを組み合わせて購入します。それに対して、濃い味付けの好きなラテン系や黒人系の多くは、醤油味のチャーハンや焼きそばに料理を組み合わせて購入します。
当時、アメリカ大陸の開拓も終わり、アメリカはアジアの広範な市場に目を向けていました。孫文の活動は、そんなアメリカの意向と見事に噛み合ったのです。
世界情勢に影響を与える移民のネットワーク
ニューヨークのチャイナタウンに代表されるように、海外に移住した中華系移民の経済力は、直接にも間接にも、台湾の存続の基盤になっているのです。そして、現在ではモリス・チャン氏のように、アメリカの企業で技術を磨き、台湾に半導体の大帝国ともいえるTSMCを開いた人物もでてきています。台湾は建国以来、このようにアメリカや日本に居住する華僑の経済的・政治的な支援を受けながら、器用に自らの立ち位置を築いているのです。
程正昌氏は、自らが少年期を過ごした日本、特に横浜に愛着があります。その資金は、横浜中華学院などをコアにして、日本の台湾系華僑の繁栄にも貢献しています。忘れてはならないのは、台湾系に限らず、日本に住む海外からの移民は、その家族の中に必ずといっていいほど、欧米で活躍する人物を持っていることです。日本社会からは見えにくい、国際情勢の動向に少なからず影響を与えるこうした人脈のネットワークを我々は知っておくべきです。
今、台湾でもアメリカでも、中華系の人々の大陸(中国)離れが進んでいます。自らを中国のルーツをもつ台湾人として、大陸から切り離してみてゆこうとする新たなジェネレーションが育っています。こうした人々を含め、実際にどれだけの台湾系の人々がアメリカで活動しているかは、アメリカの人口統計の調査によってもまちまちで、その実態はつかみにくいといわれています。
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『基礎から学ぶ 実用台湾華語 初級』
国立台湾師範大学国語教学センター (著)、古川 裕 (監修)
国立台湾師範大学が台湾華語の標準テキストとして作成した学習書の日本語版が登場! 中国語の学習経験がない学習者を対象にした本書は、台湾に留学して中国語を勉強する学生や、 海外の高校や大学で中国語を勉強する学生に広く使用されており、口語から書き言葉、そしてリアルな日常会話まで、基礎から本格的に学べる学習書です。
・台湾で日常的に使われている現代中国語を採用
・ピンイン(漢語拼音)を併記
・文法及びタスクベースの2種類の練習問題
・中華文化に関する読み物を掲載
・台北を中心にした親しみやすい会話
・会話文の簡体字も掲載
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これまで多くの事件や事故などに潜む文化的背景や問題点から、今後の課題を解説してまいりました。内容につきまして、多くのご意見ご質問等を頂戴しておりますが、こうした活動が、より皆様のお役に立つためには、どんなことをしたら良いのかを常に模索しております。
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