As New York City Mayor-elect Zohran Mamdani’s team is taking shape, tens of thousands of people have applied for jobs in the new administration, a top official with the transition says.
ニューヨーク市長選挙を戦った3名の候補者たち
彼はDSA、アメリカ民主社会主義者(Democratic Socialists of America)と呼ばれる人々の集団に属しています。DSAの政治活動に大きな影響を与えたのは、2016年にヒラリー・クリントン氏と大統領候補の座をめぐって闘い、2020年の大統領選挙にも挑んだバーニー・サンダース氏です。
そんな彼の主張とほぼ同じ地盤に立っていたのが、マムダニ氏でした。
州知事に就任したあと、コロナの病魔がニューヨークを襲ったとき、彼は毎日記者会見に応じ、対応策や感染の状況についてマスコミに精力的に対応したことから高い評価を受けました。しかし、その最中に、患者数の増加を隠蔽した疑惑が浮上し、さらに複数回のセクハラ問題が露呈したことで、知事を辞任したという経緯がありました。

当選したマムダニ氏による急進的な左派の政策
「ムスリムとして、ニューヨークの人々が心からこの街を故郷と呼べるように、もちろんあらゆる宗教的な背景を持つ人々がそう呼べるようにしてゆきたい」と、彼はメディアのインタビューに答えています。
移民政策にも寛容で、ニューヨークには強制送還の恐怖に怯えている人々が多くいるとして、そうした人々を移民捜査官から守ることを公にしました。これはトランプ政権の方針を真っ向から否定し、それに挑戦するものとして注目されました。
当然、トランプ大統領は、マムダニ氏の公約に強く反発し、彼は共産主義者だとこきおろします。また、連邦政府はニューヨーク市を財政的にもサポートしないとして、強硬な対応をちらつかせているのです。分断したアメリカ社会の最も左側と最も右側との激しいつばぜり合いが始まったのです。
実際、今回の選挙でマムダニ氏の選挙運動にはカルロス・パラシオ氏というブルックリンの若手民主党グループを率いる人物が側近となり、ネットを駆使して「私の住みたい街にする」「労働者同士が握手をする」「近所の雑貨屋の猫と会う」あるいは「夜勤のタクシーの運転手と握手をする」というようなイメージのTikTokによって、ファンを増やしていったのです。パラシオ氏の今後も注目されます。

既存の政党政治からの乖離と極端な政策に揺れる米国
しかし、彼らはどちらも従来の共和党や民主党の政策を代表し、代弁する主流派ではなく、むしろ党内では異端といってもよいほどに極端な政策を打ち出し頭角を表したのです。
既存の政党の持つ制度疲労やマンネリズムへの批判が有権者から湧き上がった結果、過去にはない独特の個性を持った人物が選挙で選ばれたのです。
それは民主主義社会、そして資本主義社会の中で湧き出る社会の矛盾に対する不安を抱き、未来への確信を持てなくなった有権者が、振り子のように右と左へと揺れているなかで起きた新たな選択だったのです。
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