Later this year Thailand will chair the Apec summit, where 21 nations including Russia, the US and China with gather. Prayuth said all news media should avoid giving too much analysis. Doing so, he said, “will cause problems to the overall image of our country.”
互いの「友好国」の認識に距離がある日本とタイ
あるタイ人が昼食のときに、「今でもタイでは外国人が土地を直接所有することはできないの。でも、例外があるのを知ってる?」と聞いてきたのです。
「どういうこと?」と聞くと、実はアメリカ人はタイの土地を所有できるのだというのです。
アメリカは、そんなタイとの結びつきを秘密裏に強めるなかで、アメリカ人がタイの土地を所有する権利も認めさせたというわけです。この例外が今でも効力をもっているのです。
地理的条件が共通する日本とタイの異なる政策
観光と海外企業の誘致という、国を挙げたサービス政策で国を富ましているタイを見ると、そこに思わぬしたたかな一面が見えてきます。
実は、タイではロシア人観光客をよく見かけます。年間140万人ともいわれるロシア人がタイの観光地に押し寄せているのです。
ロシアがウクライナに侵攻しても、タイは等距離外交をモットーに中立政策を貫きます。そうした意味からも、友好国ではありながら、日本の外交政策とは少々距離を置いたスタンスをとっているのです。
しかし、こうした危機をはらみながらも、常にタイは「微笑みの国」として、独自な政策を維持しながら、世界から人々を迎えて経済を支えてきたのです。
タイ人は、ここまで国家が豊かになってきた以上、ミャンマーなどのような極端な政変が与えるリスクの大きさを理解しているのかもしれません。したがって、タイでは経済に影響を与えるような大事件は起こりにくいのではないでしょうか。
その昔、タイは、東はクメール(カンボジア)、西はミャンマーに挟まれて常にその力関係の中で王朝の興亡がありました。それが近世になって、タイの東に位置するベトナムやカンボジアにはフランスが介入して植民地化し、西はインドやミャンマーがイギリス領となりました。さらに、南からもシンガポールやマレーシアを通してイギリスが爪を伸ばしてきたのです。
しかし、タイは、イギリスとフランスという当時の強国に挟まれながらも、その緩衝地帯となるように巧みな外交を駆使して、東南アジアで唯一独立を保ってきたのです。それは戦後の冷戦下でも同様でした。
そのときの日本の戦略は、アメリカを同盟国にすることでした。
しかし、タイはすべての国と等距離で接しながら、譲ることにも拒絶することにも臨機応変に対応しながら、戦後を生き抜きました。
タイのしたたかな外交戦略から日本が学べること
しかも、その着工に向けて各国にあの手この手で揺さぶりをかけてきたことも、数年前には話題になりました。
しかし、タイ政府は今回のヘッドラインのように、この問題をマスコミが騒ぎ立てること自体に不快感を抱いています。つまり、タイはこのまま、あらゆる国との距離を保ちながら、うまく経済を発展させて国情を安定させたいのでしょう。
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『日タイ対訳 ニッポン紹介FAQ』
デイビッド・セイン (著)、ピヤヌット・ウィリヤェナワット (訳)
日本の生活・文化・伝統から、政治・経済まで、外国人によく聞かれる質問をまとめたQ&A集。日本人が意外に知らない、日本に関する基礎知識を整理しながら、日本社会についてタイ語で説明するための語彙や表現が身につく一冊です。通訳ガイドを目指す学習者やビジネスでタイ語を使う方などにもオススメ!
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