タグ別アーカイブ: ポピュリズム

激動期と平和期のサイクルの中に日本を置けば

“The concept of innovation has entered a turbulent age.”

(イノベーション〈技術などの革新や刷新〉でいうならば、現在は激動期に入っている。)
― Springer より

海外との交流から見えてくる「日本」

 年末年始を含めた3週間にも及ぶアメリカへの長期出張を済ませ、さらに帰国早々、久しぶりに韓国フィリピンの友人と一緒に週末を過ごすことができました。
 海外の多くの人との交流を通して、日本を客観的に見るのも大切なことだと、つくづく思い知らされます。
 
 アメリカでは、イラン系の友人とも会食をしました。彼は去年の暮れに久しぶりに故郷を訪れる予定でした。しかし、その後のアメリカとの緊張関係の中、帰国を諦め、両国の狭間で故国の友人や親戚のことを心配していたのが心に残りました。
 そして、日本への帰国直前にイランとアメリカとの間に多くの悲劇が起こったとき、私は彼に連絡を入れ、彼と私とは宗教も文化も異なるものの、私は心から全てが平和になるよう共に祈っているよと伝えました。
 そして帰国すれば、軍事オタクともいえる人が、イランをめぐる様々な情勢について感想を述べているのを目の当たりにし、私はつくづく日本は平和な国だなと、皮肉なため息をつきました。
 

激動期と平和期とを繰り返す中で

 そんな「平和」という概念について、帰国後に夕食を共にした韓国の友人が面白いことを語ってくれました。彼は、日本と韓国との平和のサイクルの違いについて語ってくれたのです。
 彼によれば、今韓国は政治的に激動とも言える変化の最中にあると言います。1945年に日本から独立し、朝鮮戦争、独裁政権や民主化運動を経て現在に至る韓国は、試行錯誤を繰り返しながら、この75年間激しく変化を続け、今その動きが大きな波になっているのだと語ります。

「日本から見れば、韓国は約束を守らず、過去に取り決めたことをすぐに撤回すると思うかもしれないが、それは韓国の社会と政治がどんどん変化し、どこに向かうのか見当もつかないほどに人々の意識も左右に揺れているからなのです」

と、彼は語ってくれました。

 
 そこで振り返ってみると、日本にとっての激動期は1853年にペリーが来航し、明治維新を経て、その後西南戦争を含めると10年ごとに戦争を繰り返しながら、最終的に第二次世界大戦が終結するまでの90年間が激動期だったように思えます。
 それ以前の江戸時代も、その後の戦後から現在に至る時代も、社会の中に様々な出来事はあったものの、大きく見れば平和な時代です。

「明治維新前後の日本もそうですが、激動期には、人々は外からどんどん技術を導入し、なりふり構わずサバイバルへと奔走しますよね」

 私はそう応えます。

「そうなんです。別の例で言えば、日本の戦国時代は激動期ですよね。この時代、日本にはキリスト教も入れば、鉄砲も貪欲に取り入れました。でも、その当時の韓国は平和期だったんです。だから外の動きに鈍感だったし、海外から何かを取り入れる必要もないと鎖国をしていました。日本はそんな激動期の後、江戸時代に同様の平和期に入り、やはり鎖国しましたよね」

「そうそう。そして、今日本は戦後からの平和な時代の中で、外への関心が薄れ、ある意味で精神的な鎖国状態になっているかもしれませんね。韓国も今は経済が発展し、多くの人は日本人と同じようなメンタリティを持っているのかなと思っていましたが、違うんですね」

「韓国はこの75年間の激動期の中で、これからどこに行くのか全く未来が見えないんです。日本と同じように少子化で社会が衰退するのか、激動期特有のハングリー精神で今までにはない民主国家に成長するのか、誰もわからない。だから大統領も逮捕されれば、国家の方針もどんどん変わる。そんな韓国の方向を見極める意味でも、今年の選挙はとても大切なのです」

 我々のそんな会話を聞きながら、フィリピンの友人は、ここ数年フィリピンを揺るがしてきたドゥテルテ大統領の強権的な改革について語ります。フィリピンに代表されるアジア各地も、長い激動期の向こうにどのような未来が見えるか、これからどのような社会に成長するのか、韓国と同じような意識を共有できるのだと言います。

 

今の「平和」に迫り来る「激動」の波

 アメリカ滞在中には、日本のある大手自動車会社の駐在員が面白いことを語ってくれました。
 それは、彼らの掲げる10年後の目標についてです。

「今、車社会が大きく変化するときに、我々はどのような成長を遂げるべきか、10年後に向けた目標を会社は掲げています。しかし、こちらに来てみると、我々が10年後と思っていることが、実はすでにアメリカやヨーロッパでは数年後に実現可能なことと想定して多くの人が技術革新を進めている。これには驚愕させられました。ああ、このままではと思いながらも、日本の巨大な組織を見ると絶望してしまいます」

 平和期の中にいる日本人には、外を見る力と好奇心が薄れつつあります。表題に記したように、世界の産業技術界はグローバルなレベルで激動期に入っています。しかし、日本は変化しなくても、海外と交流しなくてもそれでやっていけると、平和な島国にいる多くの人は心の片隅で安心しきっているのです。

 

「そんな激動期にある社会と、平和の中で安心している社会の双方に、ポピュリズムが蔓延し、それがナショナリズムに変わりつつありますよね。この媚薬についつい手を伸ばしたがる人が、激動期にある国では外に敵をつくり、日本のようにそうでない国の人は、ただ自分の国を自画自賛して悦に入っているというのが今の世界の課題なのでしょうね」

 私がそうコメントしたとき、マレーシアで活動する日本人の若者が言っていたことを思い出しました。

「日本にいるとき、何が息苦しかったかって、多くの人が日本はとても素晴らしく、そこにいれば安全で豊かでいられると本気で思っていることでした。そして、海外と日本を比較するときは、日本は特殊だからとすぐにコメントして、現実を見ようとしない人ばかりでした。そんな社員が集まる大きな組織にいるのがいやで、こちらに飛び出したんです」

 
 確かに、日本は海外とは異なる特殊な国です。でも、どこの国も他の国と異なる特殊な国だということを忘れてそうコメントするのが、平和期の中にいる日本人のくせなのかもしれません。
 次の激動期が、すぐそこまで迫っているかもしれないのです。未来を見るとき、自分の都合の良い未来を描きながら、そこで安心できているのは、この現在の一瞬だけかもしれないのです。
 

* * *

『対訳 日本小史 JAPAN: A SHORT HISTORY』西海コエン (著)対訳 日本小史 JAPAN: A SHORT HISTORY』西海コエン (著)
古代から現代まで、日本の歴史を大きな流れで、かつコンパクトで分かりやすい英語と日本語の対訳で解説。理解を深めるためカラー写真や図版を豊富に使って、日本史の全体像を把握することに主眼を置いた作りとなっています。また歴史事項の英語表現も同時に学べ、教養を高めたい学習者におすすめの一冊!

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北朝鮮問題と素人好みのポピュリズム政権が生み出す「脅威」の関係

©ロイター / Leah Millis

“With North Korea’s deadline for American concessions fast approaching, the North announced Sunday that it had conducted a ‘very important test’ at a missile-engine site.”

(アメリカとの譲歩の期限を目前に、北朝鮮はミサイルのエンジンに関する「極めて重要なテスト」を行ったと表明)
― New York Times より(一部編集)

プロの政治家たちが掲げる理想「ネオコン」とは

 先週末、自宅でケーブルテレビを見ていると、たまたま History Channel北朝鮮を特集した番組に出くわしました。そこで専門家が口を揃えて、すでに誰も北朝鮮を追い込むことができなくなった、と述懐しているのが印象的でした。
 トランプ政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官として、北朝鮮問題にも深く関わったことのあるジョン・ボルトンも、そうしたコメントをした一人でした。彼は、歴代のアメリカの政権が現在の北朝鮮を育ててしまったと、アメリカの朝鮮半島への関わり方を厳しく批判しています。
 
 ジョン・ボルトンは、アメリカの政治家の中でも極めて保守色が強く、オバマ政権で進められてきたイランキューバなどとの融和政策を痛烈に批判していました。従って、彼がトランプ政権のチームに加わったときは、どこまでアメリカがイランに対して強硬な対応をとるのか、多くの人が危機感を抱いたものでした。しかし、ボルトン氏は、今年の秋にトランプ大統領とも袂を分かち、政権から離脱してしまいます。
 
 トランプ政権の不思議なところは、彼の政策を象徴するような右寄りの政治家が、政権のチームに加わっては去ってゆくことです。
 そのことを理解するには、トランプ政権の成り立ちを振り返る必要があります。
 まず思い出したいのは、今世紀初頭にアメリカで台頭し、世界の注目を浴びたネオコン(Neoconservatism)という考え方です。ネオコンは新保守主義とも呼ばれ、ジョージ・W・ブッシュ政権などを支えていた人々の多くがそうした主張をしていました。彼らはアメリカという国家の理想のためには、他国に対して軍事介入をも辞さず、強いアメリカとそうしたアメリカを支えてきたキリスト教的な価値観に回帰し、移民政策に対しても多様化するアメリカ社会にブレーキをかけようとしていました。
 
 従って、トランプ政権が誕生したとき、共和党支持者の中でネオコンの流れを汲む右派の人々は、トランプ大統領が表明したアメリカ・ファーストという政策を強く支持してきたのです。ジョン・ボルトンもその一人でした。
 しかし、トランプ大統領は、彼らから見るとあまりにも素人臭く、政策への一貫性が見えてきません。やがて、ネオコンの政治家たちは、トランプ大統領の個性について行けずに乖離し、政権チームから離脱し始めたのです。
 
 実は、トランプ政権は今までのプロフェッショナルによる政治を嫌っていた、ごく普通のアメリカ市民の支持によって誕生した政権なのです。一般の人々の中でも、リーマン・ショック以来失業に怯え、移民の流入で地域社会が変化してゆくことへの不安を抱えた、保守層の支持によって誕生した政権なのです。言葉を変えれば、素人臭さこそが、トランプ大統領の人気を支えてきたのです。それに対して、ネオコンを標榜する人々の多くは、トランプ政権が発信してきた考え方には共感しながらも、彼ら自身はプロの政治家だったのです。
 

©Oliver Contreras / Pool via Bloomberg

素人目線が生み出したトランプ「ポピュリズム」政権

 今、アメリカのみならず、世界中でプロの政治家への不信感が蔓延しています。
 前回の大統領選挙は、ヒラリー・クリントンというまさに政治、外交のプロと、素人で分かりやすい発言で有権者を取り込んだドナルド・トランプとの、プロ対素人の闘いでした。
 多くの有権者には、複雑な国際関係のしがらみや利害関係など、どうでもよいことです。自らの収入が安定し、地域社会が今までと同じように維持されれば、それでよしということになります。移民がアメリカにやってくる理由や、移民の多様性による社会の進化がアメリカを支えてきたと、プロの政治家が理想を語っても、自分たちの職や社会を守るためにはよそ者を安易に受け入れるべきではないと主張した方が分かりやすく、説得力があるように思えるわけです。この素人臭さこそが、ポピュリズム政権を生み出すエッセンスだったのです。
 
 ネオコンの政治家は、同じ考え方を持っていたとしても、その底流には伝統的なアメリカの政治のあり方へのイデオロギーがありました。合衆国憲法独立宣言に端を発し、強く大きな政府が良いのか、地方分権が良いのかという、アメリカの伝統的な政治理念における対立の一つの極に、ネオコンの存在がありました。彼らは世界情勢にも目を向け、その上で、アメリカの利益を守るためには強硬な手段も必要だと主張しました。その結果、ジョージ・ブッシュ元大統領はイラクと戦争を始め、サダム・フセイン政権を崩壊させました。
 
 しかし、トランプ大統領を選んだ人々は、こうした世界におけるアメリカのあるべき姿などに興味を持ってはいないのです。むしろ、アメリカは強くて当然で、世界一のアメリカであるはずなのに、自分たちの地域社会は経済的に困窮し、治安の上でも混乱していると考えます。ですから、トランプ大統領の単純明快な発言が彼らの心の琴線に触れたのです。そして、仕事を守るためにメキシコとの国境に壁を作ろうと思ったのです。ネオコンブームとポピュリズムとの違いは、このプロと素人との発想の違いや溝を見ればよく分かってきます。
 
 トランプ政権の誕生と、その後の様子に目を向ければ、ポピュリズムが一般大衆の政治不信を源流として、次第に大きな濁流へと発展してゆく様子が見えてきます。今、この濁流が世界中を席巻しそうな勢いです。そして、日本も例外ではありません。アメリカの場合、共和党民主党がお互いをチェックすることで、どちらから大統領が選ばれても、そこには一定のバランスが保たれていました。そうしたバランスそのものが政治の醜い取引であると、多くの人々の目には映っていたのでしょう。
 

©2019 Dow Jones & Company, WSJ

世界秩序を保ってきたパワーバランスの崩壊を前に

 トランプ大統領は、自らがそうした背景で誕生した素人出身であるということを否定するために、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)と電撃的な会見を実現させました。しかし、現時点でそうした政治ショーはその後の成果とはなっていません。
 北朝鮮が核を保有する以上、彼らを追い詰めすぎるとまずいものの、彼らの政策を容認するのも危険であると専門家は見ています。だからこそ、そもそも核を持たせるまで傍観していたアメリカの歴代政権を、ジョン・ボルトンは厳しく批判したわけです。政治的立場への是非はともかく、そこに見えてくるのは妥協と謀略とを繰り返してきたプロの政治家を、ネオコンのプロが批判したという皮肉な現実です。
 
 ちょうどアメリカが、共和党と民主党という二つの政治プロ集団によってバランスを保っていたように、20世紀後半は米ソ冷戦による政治的駆け引きが、皮肉にも世界のバランスを維持していました。
 しかし、冷戦終結後、そのパワーバランスが崩壊した隙をついて、中東には過激なテロ集団が、極東には北朝鮮という核保有国が生まれたのです。彼らには通常の国際常識にのっとった交渉が機能しません。
 世界は、ポピュリズムとテロ集団という、極めて対処が困難な政治的環境の中でもがいているのです。
 

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グローバルに生きるってこういうことだ!

『GOING GLOBAL: Beyond Japan and the U.S.』河北常晴 (著)GOING GLOBAL: Beyond Japan and the U.S.』河北常晴 (著)
30年にわたり米国企業でアメリカ内外の戦略業務を展開後、国連ボランティアとしてアジア諸国を回った日本人の冒険譚。
世界的規模の競争と共生が進む現代社会において、グローバルな生き方を目指す人々の「生きた教科書」となる体験談を英文で楽しむ1冊。

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アメリカ特殊部隊の電撃作戦の背景、そして今後の課題は

10月27日、米ホワイトハウスで「イスラム国」の指導者バグダディ容疑者について話すトランプ大統領(ロイター=共同)

“Last night, the United States brought the world’s No. 1 terrorist leader to justice,”Mr. Trump said in an unusual morning nationally televised address from the White House. “Abu Bakr al-Baghdadi is dead.”

(「昨夜、アメリカは世界最強のテロリストに鉄槌を下した」トランプ大統領はホワイトハウスから、異例の朝の全米向けテレビ中継でそのように語った。「アブー・バクル・アル=バグダディはすでに死んでいる」と)
― New York Timesより

このタイミングで作戦実行した背景とは

 つい先日、トランプ大統領が、アメリカの特殊部隊がシリア北部に潜伏していたISのリーダー、バグダディ容疑者を追い詰め、彼が3人の息子を道連れに自殺を遂げた、と発表したニュースが飛び込んできました。
 このニュースは瞬く間に世界を駆け巡りました。
 ISは、長年にわたってイラクやシリアでの混乱を利用して活動領域を広げ、インターネットなどを駆使した今までにない動員力とネットワーク力をもって、世界中でテロ活動を試みてきた組織です。
 拘束したジャーナリストを斬首したり、対立する部族や宗派の人々を処刑したりレイプしたりするなど、その残虐な行為は、世界の国々の利害を超えた共通の脅威とされました。
 
 こうした背景から、アメリカの特殊部隊は、通常は微妙な国際関係に揺れているシリアやロシアとも情報を交換し、シリアの領土に部隊を送り込んで作戦を実行したことになります。ある意味で、国際的な軍事ネットワークなどのサポートを土台にした作戦だったと、トランプ大統領が強調しているようです。そして、その協力関係の中にはクルド人組織も含まれていたと言われています。
 
 ただ、ここで一つ疑問がわいてきます。
 なぜ、このタイミングでアメリカは特殊部隊を送り込んだのでしょうか。アメリカはつい最近、シリアのクルド人支配地域からの全面撤退を進めましたYPGと呼ばれるクルド人勢力は、アメリカと共同でISの掃討活動を実施してきた人々です。そんなクルド人は国家を持たない民族として、トルコなどでの差別に直面していました。アメリカ軍の撤退を受けて、トルコはシリアのクルド人居住地域への攻撃を始め、このことがシリアとシリアを支援するロシアとの新たな緊張につながるのではないかと懸念されました。実際、攻撃を受けた市民の多くが死傷したことで、アメリカはクルド人を利用するだけ利用して見捨てたのだという批判に晒されました。
 さらに、こうしたアメリカのプレゼンスがなくなった中東に、権力の空白地帯が生まれ、そこにISが進出して新たな展開をするのではという脅威も強く指摘されていたのです。
 
 今回、シリア領からの米軍撤退によるこうした懸念にピタリと蓋をする絶妙なタイミングで、ISの指導者が殺害されたのです。人々に恐怖を与える指導者がいなくなったことは、決して悪いことではありません。しかし、今回の作戦行動が、ここに記した様々な懸念を払拭するために最適のタイミングで実施されたことから、そこにはトランプ政権による世界からの批判をかわすためのしたたかな宣伝工作の意図があったのではと思われます。
 

PC: ASSOCIATED PRESS

バグダディ死亡の余波と懸念される報復

 中東の情勢は極めて複雑で、安易に評論することはできません。イスラム教の様々な宗派や部族、さらにはイスラム教と対立する人々との利害など、中東のもつれをうまく解ける人は日本のみならず世界でも数少ないのではないでしょうか。それだけに、今回のあまりにもすっきりとした作戦の実行と、その成功の次に起こることへの不安は隠せないのです。
 まず、ISの創始者とされるバグダディ容疑者を暗殺したことで、世界に拡散されたISのネットワークが崩壊するとは思えません。むしろ西欧への反感を刺激し、報復などといったさらなる活動が世界で展開されない保証はどこにもありません。もちろん、日本も例外ではないのです。
 
 例えば、中国を例にとりましょう。
 中国ではウイグル族などイスラム教徒への不平等な扱いへの不満が、中国政府を震撼させるテロへつながるのではという脅威を抱いています。そこで、彼らの政治活動への激しい弾圧と迫害が行われているといわれ、西欧諸国も彼らへの人権侵害を事あるごとに指摘してきました。そして、中国政府の弾圧でさらに追い詰められた人々が過激な行動に出るとき、ISの組織で訓練を受けていたことは周知の事実なのです。
 
 さらに、アメリカがもともと世界戦略のために利用してきた人々が、逆に反米テロの指導者へとなった事実も忘れてはなりません。9.11世界貿易センターなどを破壊したアルカイダの指導者だったオサマ・ビン・ラディンも、元はといえばアメリカのイラン戦略などの折にアメリカに協力した人物だったのです。
 そして、彼らの影響を受け、イラク戦争の折に拘束されたアメリカの収容所の中で、世界へのテロの構想を練りネットワークを始めたのが、今回殺害されたバグダディ容疑者だったのです。
 
 物事を善と悪の二つの色で簡単に評価し、その時の必要性に応じて自らの利益のためにそうした人々を利用してきた欧米への反感は、中東では特に根深いものがあるのです。そして、インターネットやSNSというツールを使って、世界中でこうした反感を持った人々をバーチャルにネットワークしたことが、ISのようなモンスターを生み出した原因となったのです。
 

10月21日、シリア北東部カミシュリで、米軍の車両にジャガイモを投げる住民ら(ANHA・AP=共同)

目的はテロの撲滅か、再選のための対策か

 トランプ大統領が自らの手柄として、彼への支持率を上げるために今回の行動を指示したことは事実でしょう。もちろん、それによってテロ活動の一翼が粉砕されたことは評価しなければなりません。しかし、大統領がその成果のみを誇示し、テロが起きる中東の複雑な背景に蓋をしたとき、そのツケはさらに大きなものとなって地球上に拡散するはずです。テロの撲滅をポピュリズムとつなげることのリスクを、我々はこれからじっくりと考えるべきなのです。
 
 とはいえ、クルド人支配地域からの米軍撤退への批判をかわすための戦略としては、今回のタイミング良い判断がトランプ大統領への追い風となったことは否めない事実でしょう。
 

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オンライン英会話に興味がある方なら誰にでも役に立つ1冊です。

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見えない組織から生まれたアメリカの新たなうねり

“The more you can make your organization invisible, the more influence it will have.”

「あなたの組織が見えなくなれば、より多くの影響を与えることができるようになる」
― Douglas Coeの講演より

Invisible organizationが思い描くキリスト教の再組成

 Invisible organization「目に見えない組織」という言葉があります。これは通常ビジネスなどで、バーチャルな連携によって発生する組織を意味する言葉です。
 しかし、この言葉は元々宗教活動などにおいても使用されていました。
 例えば、キリストが最初に伝道を始め、その後彼の弟子たちが教えを広め始めたとき、それは Invisible organization でした。しかし、その組織は確実に拡大し、やがてローマ帝国末期に国家の宗教として崇拝されるに至りました。
 
 この Invisible organization の運営者であることを自認した人物が主催し、大統領をはじめとするアメリカの政財界の大物が、任期中に必ず一度は参加するイベントがあるのです。それは毎年2月の最初の木曜日に、朝食からランチ、さらにはディナーに至るまで開催される ”National Prayer Breakfast” です。2017年の冬に他界したDouglas Coe という人物が運営する、The Fellowship というキリスト教系の組織がそれを主催します。Douglas Coe は、オレゴン州出身のプロテスタント系の伝道師で、終生自らのことを Invisible organization の主催者だと語っていました。実際、彼の主催する組織の活動に参加した政治家は民主党共和党を問わず、直近ではヒラリー・クリントンジョージ・W・ブッシュなど、アメリカのほとんど全ての指導者を網羅しています。
 そして、Douglas Coe はネットワークを通じて、世界中の政治家とアメリカの指導者とのミーティングをアレンジし、イスラエルやアフリカ諸国、ソビエト崩壊後のロシアなど、様々な地域とアメリカとの紐帯に貢献したのです。これは、日本ではあまり知られていない事実でしょう。彼はその組織を通じて一つの目論見を果たそうとしていたように思えます。それは、キリスト教の再組成という遠大なビジョンです。
 

アメリカで静かに進行するキリスト教の融和

 アメリカ人の多くはキリスト教を信仰しています。アメリカ人の最大多数が所属する様々なプロテスタント系の宗教組織に加え、アイルランドやイタリア系のアメリカ人を中心にローマ・カトリックも深く社会に浸透しています。
 今、そんなキリスト教を一つにまとめようとする動きが静かに進行しているのです。その輪は、キリスト教の母体として旧約聖書を共有するユダヤ教にまで及ぼうとしています。元々アメリカの友好国ではあるものの、トランプ政権はさらにイスラエルとの同盟関係を強化し、中東諸国に衝撃を与えています。さらに、アメリカとロシアも決して以前のように激しく敵対するライバルではなくなりました。ロシアがソ連の主軸国であったころ、アメリカは共産主義への脅威から、ソ連と激しく対立していたことは周知の事実です。しかしソ連が崩壊し、ロシアに伝統的に根付いていたロシア正教の活動が活発になると、アメリカとロシアは猜疑心を持ちながらも静かな接近を始めたのです。
 
 西暦395年にローマ帝国の国教となって以来、ローマ帝国に保護され、国家の精神的支柱となったキリスト教を、人々はローマ・カトリックと呼びました。そしてローマ・カトリックは、自らの教義に相容れないキリスト教徒を異端として追放し、以来長年にわたってそうした人々に厳しい迫害を加えてきました。そして、キリスト教ではないにしろ、キリスト教の母体ともいえるユダヤ教に対しても同様の迫害を加え、その伝統は近現代にまで至りました。帝政ロシアナチス・ドイツでのユダヤ人への迫害は、20世紀の記憶として人々の心に焼き付いています。さらにローマ・カトリックは、東ローマ帝国が主催するキリスト教に対しても、教義の違いをもって絶縁し、それがロシアやギリシャなどで信仰される正教会と呼ばれるキリスト教の母体となりました。
 16世紀以降、そんなカトリックの権威に対抗して広がったプロテスタント系の人々の活動も、神聖ローマ帝国とつながるカトリック系の国王や領主などからの厳しい弾劾を受け、プロテスタント系の人々の多くが新大陸に避難し、アメリカ合衆国成立の原動力となりました。このように、キリスト教の様々な分派は分裂と対立を繰り返し、お互いを強くけん制しながら、現代に至ったのです。
 
 過去に一度、そんなキリスト教世界がまとまろうとする動きがありました。それは、イスラム教国であったセルジューク朝トルコが東ローマ帝国を圧迫したときのことでした。時の東ローマ帝国皇帝が、絶縁状態にあったローマ・カトリックの教皇に救援を求めたのです。それが世に名高い十字軍が始まった原因となりました。一瞬とはいえ、キリスト教が対立から融合に向かった瞬間です。1096年のことでした。
 それから1000年近くを経た現在、キリスト教の多様な組織が共存するアメリカ社会の中で、それまでの対立から融和へと向かう静かな活動が再び始まったのです。それは、共産主義の脅威に起因し、現在ではイスラム教との対立軸の中で政治とも融合する一つのうねりとなりつつあります。それがトランプ政権でのイランや中国との対立、さらにはイスラエルとの同盟強化の向こうにあるパレスチナの人々やアラブ社会との対立などを生み出しました。こうした静かな動きを支える組織こそが、Douglas Coe などに代表される Invisible organization なのです。
 

(左から) ポパイ,スーパーマン,トムとジェリー

日常の小さな営みから巨大なうねりへ

 人は、生まれながらにしてその地域の文化の影響を受けて育ちます。
 例えば、アメリカの漫画を思い出してください。スーパーマンでも、トムとジェリーでも、ポパイでも、そこには常に正義のヒーローと悪人とが存在し、正義が悪をやっつけるというテーマが底流しています。子供の頃から、人々は無意識に、この二元論を植え付けられてしまうのです。その背景には宗教での正邪の発想があります。この正義と悪との二元論は歴史を通して人々の心に刻まれ、人々を敵と味方とに引き裂きました。古くはキリスト教内での異端への弾劾に始まり、近年では第二次世界大戦において、ドイツ人が自らを正義として、ユダヤ人は悪人であるというレッテルを貼って虐殺しました。今、アメリカ社会の中には、共産主義を経て、イスラム教への脅威が新たな善と悪という対立項を人々の心の中に植え付けています。この善と悪という二元論が浸透する過程を見れば、最初の段階ではどこにもそれを指導するリーダーは存在しません。それは町の教会での日曜日の礼拝や、学校での道徳の授業、あるいは家庭教育などといったごく日常の中で培われてゆく価値なのです。そして、それがある程度社会の価値として認知されたとき、そこに指導者が現れ、一気に社会や国家を統率するようになるのです。Invisible Organization とは、そうした日常の小さな営みを巨大なうねりに変化させる見えない触媒の役割を担っていることになります。
 キリスト教が過去の対立から融合へと向かうのが良いことか、それとも新たな二元論へ向けて人々を駆り立てる危険な行為かは、我々一人一人がしっかりと判断しなければならないことでしょう。
 
 ただ、現在問題となっている政治の世界でのポピュリズムが、この日常の価値を巨大なうねりへと変化させる強力な触媒となっていることは事実です。日本と韓国との対立、中国とアメリカとの対立、イスラム社会でのシーア派スンニ派との対立、さらに宗教に起因するインドとパキスタンとの対立など、二元論が社会に浸透するとき、常にそこには Invisible Organization という触媒があり、それによりガスが充満したときの起爆剤の役割を担おうと、チャンスを狙う指導者がいることを我々は注視しなければならないのです。
 

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『アメリカ史 / A Short History of America』西海コエン (著)アメリカ史 / A Short History of America』西海コエン (著)
アメリカの歴史を読めば、アメリカのことがわかります。そして、アメリカの文化や価値観、そして彼らが大切にしている思いがわかります。英語を勉強して、アメリカ人と会話をするとき、彼らが何を考え、何をどのように判断して語りかけてくるのか、その背景がわかります。本書は、たんに歴史の事実を知るのではなく、今を生きるアメリカ人を知り、そして交流するためにぜひ目を通していただきたい一冊です。

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国際社会でシニカルに笑われる日韓論争

©時事通信社

“An official of South Korea’s foreign ministry told Reuters it has expressed regret over Kono’s ‘rude’ attitude. Anger over wartime history can stir nationalistic feeling in both countries.”

(韓国外務省の関係者は、ロイターの取材に対して河野外相の無礼な態度に遺憾の意を表明。先の戦争をめぐる怒りが両国のナショナリズムをかきたてる)
― ロイター通信より

とある立食パーティーにて、外交について思考する

 たまたまロサンゼルスで出席したある立食パーティーで、日本語で話しかけられました。「なぜ日本語を」と聞くと、横須賀の海軍基地将校として勤務していて、今は業務で帰国後の休暇中だからだということでした。
 そこで、はあえて「Thank you for defending us. (日本を守ってくれてありがとう)」と冗談っぽく話しかけました。相手の反応に興味があったからです。すると彼は、「Oh. It is a partnership. Sure it is. (我々はパートナーだよ。もちろん)」とニコリとして答えてくれました。
 
 Partnerという言葉は、同等の立場で平等の原則に従って一緒に仕事をしている、という前提に基づく発言です。彼はアナポリス(アメリカの海軍士官学校)を卒業した海軍の幹部の一人です。であれば、当然こうした質問にどう答えるかを心得ているわけです。私の質問が、トランプ大統領が「日本はアメリカを守ってくれない」と発言したことを前提とした皮肉であることを彼が理解していたかどうかはわかりませんが、この返答は極めて外交的で軽妙です。相手を尊重しながらも建前を話していることをほのめかした発言です。
 
 そして、日韓関係の話題に移りました。
「どうしてどちらの国も意地を張っているんでしょうね。極東の状況を知る多くの関係者は少々戸惑っていますよ。あなたはどう思いますか」
と質問を受けます。
「70年以上にわたって戦前の問題を引きずって、いまだに解決できないのは、双方に問題があると思いますよ。例え日本がすでに話し合いは済んでいるはずだと主張しようが、韓国がそんなことはないと反論しようが、事実として70年間何も進展しないこと自体問題ですね。おそらくお互いの外交力の欠如でしょう」
と私は答えます。
「いえね。アメリカはアメリカンインディアンへの過去の厳しい仕打ちなど、国内ですら様々な民族問題を抱えていますしね。その補償なんてこともあるんですよ。しかも、ベトナム戦争ときたら、アメリカがベトナムから何を言われても仕方がない部分もあるでしょう。でも、全てに言えることは、未来に向けて動かないことには、過去にこだわっていてもどうしようもないってことです。もっとビジネスライクにいかないものですかね」
横にいた、私の知人がそう言って話に加わります。
 それに対して私も「全く同感。これはどちらの政府にも問題を解決する能力がなく、その言い訳として国民を煽っているとしか言えないように思えますよ」とコメントしました。
 

©Nikkei Inc.

外相の「無礼」パフォーマンスに見る日本外交の落とし穴

 そんなとき、河野外務大臣が駐日韓国大使の発言を「ちょっと待ってください」と強く遮ったことをふと思い出したのです。これは韓国のナム駐日大使が、徴用工の問題で日本と韓国の企業が共同で賠償しようという韓国の提案を日本が拒絶したにも関わらず、それに再び言及したときのことでした。
 「日本の立場は伝えてあるのに、それを知らないふりをして再び持ち出すのは無礼でしょう」と外相が言及したことは、マスコミも大きく報道しています。
 
 そして、日本の世論のほとんども、煮え切らない問題に日本側がきっぱりと、かつ強く言明したことに喝采を送っているかのような論調が目立ちました。
 河野外相は参議院選挙の前に「怒れる日本」を強調したかったのでしょう。しかし、海外のマスコミの反応は極めてシニカルでした。海外の識者の多くはどちら側にも味方せず、少々あきれた反応をしています。それは今回のように、海外から日本を見ているとよくわかるのです。
 
 声を大きくして、感情的に相手に語ることと、しっかりと自らの意思や意見を伝えることとは、そもそも違います。外交のような知的なやりとりが要求される場であれば、なおさらです。日本が不満に思っていることをきっぱりと伝えることは構いません。しかし、冷静に理論立てて明快に伝えればいいものを、普段は曖昧で総花的で、行き詰まると感情的という物事の運び方は稚拙です。
 
 これは日本を含め、アジアの人々がよく陥る落とし穴なのです。
 はっきりとものを言う時に声が大きくなっても構いません。英語の場合であれば、相手が話しているときにそれを遮って、ちょっとコメントさせてくださいと言っても構いません。しかし、そのとき実は、彼らは冷静に自らのロジックを組み立てて、知的に話そうと努めるのです。決して感情的なものの言い方をしているのではないのです。それを、日本人も含め多くの人が勘違いして、強く感情的に話せばよいと思い、そうできた人にすばらしいと喝采を送るのです。これが、大きな誤解につながります。
 河野外相の発言は、日本人の外交力のなさを露呈しています。アメリカ人などと仕事をしたことがある人は、よくアメリカ人同士が意見を闘わせているとき、あたかも喧嘩をしているかのように見えると感想を述べます。しかし、それは喧嘩ではなく、意見をテーブルの上に乗せて叩き合っているのです。感情的なのではなく熱心なだけなのです。だからこそ、後で食事などをするときは、さっきの議論はなかったかのように和やかにしています。
 
 特に、アジアでは欧米と異なり、目上の人への配慮も必要です。ナム駐日大使が年長者であれば、そうした最低限の礼を尽くすことで、逆に日本のしっかりとした対応力が評価されるはずです。そうした意味では、英語ではない日本語と韓国語の会話の場で、相手の話を遮ることも無礼かもしれません。「もともと韓国の方が」と言う人もいるでしょう。その議論には今回は敢えて立ち入りません。仮にそういう人の立場を支持し、もし日本が毅然としたいのであれば、別の方法できっぱりと物事を言わない限り、世界注視の外交舞台ではお笑い種となり、結局どっちもどっちだという印象を与えてしまいます。おそらくあの場面がテレビ中継されたのは、日本の世論を意識してのことでしょう。日本という内側の世論だけを意識した行為は、国益を放棄した売名行為といわれても仕方ありません。それこそが世論を迎合させようというポピュリズムなのです。
 

©Sankei Shimbun

日韓対立の解決に向けて合理的な未来志向となれるか

 「Well, what can we do? I simply hope you guys can solve this awkward puzzle without wasting time. (我々には何もできません。日韓双方がこの気まずい課題を、時間の浪費なく解決できるといいのですがね)」とそのアメリカ将校はにこやかに語り、その後少々ジョークを交わしたあと、お互いに次の相手との話し合いに移りました。
 合理的な未来志向。アメリカ人は得意でも、日本人や韓国人はこうした発想に立つことは極めて苦手なことなのかもしれません。困ったことに、似た者同士が争うと自体がより深刻になるわけです。グローバルなレベルで課題が山積する現代にあって、二つの経済大国のこうした実りのない対立を何年も続けていること自体、大きな損失だと多くの人が思わないとしたら、それこそ極めて危険なことと言えるのではないでしょうか。
 

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『日本人が誤解される100の言動: 国際交流やビジネスで日本を再生するためのヒント』山久瀬洋二 (著者)、ジェイク・ロナルドソン (訳者)日本人が誤解される100の言動: 国際交流やビジネスで日本を再生するためのヒント』山久瀬洋二 (著者)、ジェイク・ロナルドソン (訳者)

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