The Prime Minister, Fumio Kishida, said that emergency services were locked in a “race against time” to rescue survivors.
海外からの援助要請に対する日本政府の「謝絶」
日本政府は在日米軍の要請に基づいて、米軍にも協力を依頼して、現地の救援活動を進めています。台湾からも支援金が届く予定になっています。
しかし、その他アジアや欧米のさまざまな国からの援助の要請については、日本政府は感謝の言葉を述べながら、いわゆる「謝絶」を繰り返しています。
もしも、日本人と海外の人との間で言葉や習慣の問題があれば、それを話し調整することのできる人をリクルートし、ときには米軍にそうした人材を供与してもらうことも簡単です。
災害救助のプロが世界から集まり、そうした言葉の壁などを取り除く人を、例えば当該国の大使館なども通して適宜用意すれば、より多くの人の命も、生存者の健康被害も救えることになるはずです。必要であれば、豪雪地域であるだけに雪かきですらお願いできるはずです。
完璧を求める「日本らしい」対応が誤解を招く
日本側にはいわゆる「遠慮」とか、「迷惑をかけては」という発想があって、準備が整わないまま、海外の人を受け入れることに躊躇があったのでしょう。過去に何度か繰り返しているように、完璧な受け入れ体制がなければ、海外からの救助隊を受け入れることはできないと思ったのでしょう。
しかし、断られた海外の人はそうは捉えません。またも、不可解な日本人のプライドなのか、それとも決断の遅い日本の非効率的な組織のせいなのかと誤解してしまいます。その日本の曖昧さへの誤解が、日本そのものへの不信感を募らせる原因になります。
しかも人の命を助ける目的で、中国と台湾という対立している国同士が北陸で共同の救出作業に参加するチャンスもあったのです。それを台湾からの支援金だけ受け入れて、双方からの人材の派遣を断れば、外交的に貴重なチャンスですら失われてしまいます。台湾での総統選挙が近づいているだけに、こうした繊細な行き来が対立の解決への思わぬ糸口となるかもしれません。その糸口から迅速に次の行動にでるのが、本来の外交の醍醐味なのです。
この話をしたときに、ある台湾の人、そしてアメリカの友人が、「それはなんとも日本らしいリアクションだね」と言って苦笑いをしていました。
文化の違いによる誤解をそのまま放置しておくことは、その国の逸失利益に直結します。そのことを忘れないようにしたいものです。
これは、世界との外交という意味でも、被災地の救済という意味でも、さらには今後の日本と海外との人と人との信頼関係の醸成という意味でも、しっかりと考えなければならない課題なのです。一緒に試行錯誤して、手を取り合って問題を解決していこうという姿勢こそが、海外とのより強い信頼関係を構築する方途なのです。
ある国の総領事が語ってくれた日本への思い
ちなみに、この総領事は派遣国の指導者の側近でもあった方で、彼の思いはそのまま、その国の日本に対する意識へとつながっているのです。
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『外国人に日本を説明するためのたった3語のマジカルフレーズ300』
アンドリュー・ロビンス (著)、岡本茂紀 (編・訳)
ハーバード大卒の頭脳が考えた文化の異なる相手にもしっかり「伝わる」日本紹介。相手にとって未知の、あるいはなじみの薄い文化について効果的に説明するには、こちらが相手の文化についての知識や理解を深め、どのような説明なら相手が理解できるかを考えることが重要になってきます。本書では、ハーバード大卒の生粋のアメリカ人でありながら17年に及ぶ日本在住経験を持ち、日本人顔負けの流暢な日本語を操る著者が考え抜いた、シンプルで外国人にとって的を射た「日本」を説明する英語表現を300フレーズ収録。3語で構成されたフレーズだから、英語初級者も覚えやすく、しっかり伝わる一冊です!
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